不動産売却時に大手と中小の業者に依頼をした際の利点と欠点
2015/12/09
不動産を売却する際には、殆どの場合、仲介業者に依頼をします。
この時、どの仲介業者に依頼をしたら良いのか、迷ってしまうことも多いものです。
不動産会社などは世の中に数多く存在しており、会社自体の特色などもそれぞれ異なっております。
そのため、それぞれの長所や短所を確認し、十分に思案してみることが大切です。
このページでは、そういった仲介業者の選び方や注意点などについて記載しております。
目次
大手と中小どっちが良いの?
不動産の売却を考えた際、仲介契約をする不動産会社は、やはりじっくりと時間を掛けて決めたいものです。
不動産会社には、大手仲介業者と地元などの中小仲介業者があり、どちらの業者に依頼をしても売却を行うことができます。
そのため、大手と地元業者では、どちらが良いのかと、なかなか判断ができない方も多いかもしれません。
そういった方は、以下の項目に、中小・大手の不動産業者の特徴について記載しておりますので、参考にしてみてください。
まずは、大手の仲介業者のメリットとデメリットについてです。
大手業者のメリットとデメリット
現在は、レインズという不動産物件情報交換のデータベースがあり、全国の不動産会社が他の業者の物件を見ることができます。
レインズに登録をされた物件は、大手仲介会社、中小仲介会社に関係なく、全国に同程度の情報を発信することが可能です。
そのため、一概に、大手だから情報発信量が多い、中小だから情報発信量が少ないなどといったことはありません。
では、大手の業者に依頼をすると、どういったメリットがあるのでしょうか?
次の項目では、大手の不動産会社に依頼をした際のメリットについてご説明致します。
大手不動産会社のメリット
大手の不動産会社に売却依頼をした際には、どういったメリットがあるのでしょうか?
まず、大手は、購入層の情報を多く持っておりますので、売り出した物件を欲しがっている顧客を見つけやすいというメリットがあります。
そのため、物件が欲しいと思われる既存顧客に電話をしてくださるなどの営業活動を行って貰えることも多いです。
更に、全国に多くの自社系列店舗がある上に、独自のネットワークも持っておりますので、売り出されている物件が人の目にもつきやすくなります。
また、大手の場合は、各種書類や報告書などがしっかりしており、もしそういった部分で分からないことがあった場合には、各社の専門家の方が取引をサポートしてくださいます。
そのため、安定感・安心感・安全面などが高く、スムーズな不動産売却を行えることが多いです。
以上が、大手の不動産会社に仲介依頼をした際のメリットになります。
次は、大手の不動産会社に仲介依頼をした際のデメリットについてご説明致します。
大手不動産会社のデメリット
大手の不動産会社にも、各所によってはデメリットと感じられる部分もあります。
例えば、よく言われるデメリットとして、地域の特性理解などが、地元の不動産業者に比べて劣ってしまうということが挙げられます。
また、個別的な対応、値段の駆け引きといった特殊な対応が必要な場合には、あまり良い応対をして貰えないことが多いです。
更に、大手の不動産会社は案件が多いため、利益追求が主目的となり(大手だけではありませんが)、時間が掛かるような案件には淡白な業者もありますのでご注意ください。
他にも、売り出している地域で売れない物件は、期間優先で売り出し価格を低く薦められてしまうこともあります。
そのため、本来もっと高く売れたはずの不動産を少し安い価格で売ることになってしまうことも少なくありません。
以上が、大手の不動産会社に仲介依頼をした際のデメリットになります。
次は、中小の不動産会社に仲介依頼をした際のメリットとデメリットについてご説明致します。
大手に仲介依頼をした際のメリット | 大手に仲介依頼をした際のデメリット |
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中小業者のメリットとデメリット
大手の不動産業者に依頼をした際のメリットとデメリットは、上記で書きました。
では、地元業者などの中小業者に不動産売却を依頼した場合は、どういったメリットとデメリットがあるのでしょうか?
中小の不動産業者は、大手に敵わない部分もありますが、反対に大手よりも優れている部分もあります。
そのため、不動産売却を行う際には、大手だけではなく、中小の不動産業者の特徴も知っておくことが大切です。
まずは、中小の不動産業者に仲介依頼をした際のメリットについてご説明致します。
中小不動産会社のメリット
まず、中小仲介業者の強みとしては、地元の情報を熟知しているということが挙げられます。
そのため、売却時に、高価格で売れる有利な条件の買主の方を紹介してくださる可能性が高くなります。
更に、大手と比べて相手にする人数が少ないので、対応がとても親身であることも少なくありません。
また、地元ということもあり、その地域の過去の詳細な取引データなどを知り尽くしている場合も多いです。
そのため、査定額の算出や売却されるまでの期間の予想などをかなり正確に行ってくださることが殆どです。
以上が、中小の不動産会社に仲介依頼をした際のメリットになります。
次は、中小の不動産会社に仲介依頼をした際のデメリットについてご説明致します。
中小不動産会社のデメリット
中小不動産会社に不動産の売却依頼をする際は、大手と同様にいくつかのデメリットが存在しますのでご注意ください。
例えば、地元の情報に強いといっても、大手に比べると間口が狭い傾向があり、売却までに時間が掛かることがあります。
また、地元以外の情報や最先端の市場などの情報が入りにくいため、広範囲での販売力に欠けるのも欠点です。
やはり、いくらレインズがあるとはいえ、全国に同店舗がないため、大手の不動産会社に比べると、全国に宣伝がしにくくなります。
また、会社を1人で切り盛りをしておられる場合には、書類や説明など曖昧な場合もあり、大手に比べていい加減な場合も少なくありません。
そのため、安定感・安心感・安全面などで、少々不安を感じる可能性を考えておくことが大切です。
以上が、中小の不動産会社に仲介依頼をした際のメリットとデメリットになります。
次の項目では、大手と中小のどちらの不動産会社に仲介依頼をしたほうが良いのかという点についてご説明致します。
中小に仲介依頼をした際のメリット | 中小に仲介依頼をした際のデメリット |
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大手と中小のどちらが安心?
大手不動産屋と中小不動産屋、それぞれのメリットとデメリットを見てみると、両方が一長一短だということが分かりました。
では、一般的には、どちらの不動産屋を選択することが好ましいと言われているのでしょうか?
この項目では、こういった疑問点についての解決策などを記載しております。
まずは、不動産売却の際に注意をしておきたい業者についてご説明致します。
両手取引を狙う業者に要注意
不動産屋には、「両手取引」というものを重視している所もあり、こういった業者には十分に注意が必要です。
不動産売買の成立に至った場合、売主の方と買主の方は不動産屋に仲介手数料を支払わなくてはいけません。
例えば、売主の方が「A社」という不動産屋に売却を依頼し、「B社」が買主の方を見つけてきた場合、「A社」は「売主の方」から「B社」は「買主の方」から仲介手数料を受け取ります。
この時、もしも「A社」が買主の方まで見つけてきた場合、「A社」が「売主の方と買主の方」の両方から仲介手数料を受け取れるということになります。
これがいわゆる「両手取引」というもので、やはり不動産会社は、この「両手取引」を狙っていることが多いです。
そのため、自社よりも高く売れる情報を持っている他業者に不動産情報を隠す業者も存在します。
現在、レインズの規約改定などの影響でこういった事例は減少しておりますが、やはりなるべく信頼ができる業者を探すことが大切です。
以上が、不動産売却の際に注意をしておきたい業者の特徴になります。
最後は、不動産売却時の業者を探す際には、結局どうしたら良いのかという部分についてご説明致します。
業者選び時の専門家の意見
先程も書きましたが、大手と中小の不動産屋では、それぞれにメリットとデメリットがあるのが一般的です。
そのため、専門家の方に話を聞いてみても、一概にどちらが良いという答えはなく、それぞれのメリットとデメリットを確認し、状況などに合っているほうを選択するのがベストだという意見が多いです。
不動産売却の際には、大手と中小の不動産屋の両方に査定を申し込むことができますので、その時の状況に合っていると感じた方にするのも良いかもしれません。
やはり、実際に査定を行えば、担当者の方とも話ができますし、状況に合っていそうな業者を少しでも探しやすくなります。
以上が、不動産売却を行う際の仲介業者の効果的な選び方になります。
皆さんも、不動産売買の仲介を依頼する不動産会社を選ぶ際には、こういったことに意識をして依頼をするようにしてみてください。