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不動産売却時の所有権移転登記に必要な書類と費用の計算例

      2018/02/18

不動産を売却する際には、状況に応じて様々な登記が必要となる可能性があります。

中でも所有権移転登記は、不動産を売却する際に必ず必要となる登記です。

その他にも状況に応じて様々な登記が必要となります。

このページでは、不動産売却時の登記についてご説明致します。

不動産の登記に関する書類

不動産売却の際には、
「全部事項証明書」や
「登記事項証明書」や
「登記簿謄本」
などの準備が必要となります。

全部事項証明書や登記事項証明書は名前なども似ており、その違いが分かりにくい場合も多いです。

しかし、これらの違いが分からない状態では、どの書類を準備したら良いのか分からず準備に時間が掛かってしまう可能性も否めません。

この項目では、このような状況とならないために、全部事項証明書・登記事項証明書・登記簿謄本の違いについてご説明致します。

登記に関する書類の違い

不動産の全部事項証明書・登記事項証明書・登記簿謄本は、全て不動産に関する登記情報が記載されております。

売主の方はこれらの書類のうち、ご自身の状況に合った書面を準備する必要があります。

全部事故証明書・登記事項証明書・登記簿謄本の違いにつきましては、主に下記のようになります。

【全部事項証明書と登記事項証明書の内容】

全部事項証明書
登記事務をコンピューターで処理するようになった際に発行がされるようになり、抹消された事項を含めて現在までに至る登記記録の全てが記載された証明書です。
登記事項証明書
登記事務をコンピューターで処理するようになった際に発行がされるようになり、現在有効な登記記録のみが記載された証明書です。
登記簿謄本
登記事務をコンピューターで処理していない時期に発行されていた書類で、内容自体は登記事項証明書と同じです。

上記のように登記事務がコンピューター化された現在では、通常は登記簿謄本の発行はされません。

登記簿謄本は、登記事務がコンピューターで処理されていない時期に登記を行った売主の方のみが準備を行います。

その他の方は全部事項証明書又は登記事項証明書の準備を行いますが、通常は「登記事項証明書」のほうの準備を行う場合が殆どです。

不動産売却時に必要な登記

不動産の売却を行う際には、状況に応じて様々な登記を行う必要があります。

必要な登記は売買予定の不動産の登記状況などにより大きく異なるのが一般的です。

この項目では、不動産売却時に必要となる可能性のある登記についてご説明致します。

不動産の所有権移転登記

不動産を売却する際に、必ずといっていいほど必要となるのが「所有権移転登記」です。

所有権移転登記とは、不動産の所有権を売主の方から買主の方に移転するための登記です。

この登記が完了して初めて、売買不動産の所有権が買主の方へ移ります。

売主の方と買主の方の状況によっては所有権移転登記を行わない場合もありますが、このようなケースはごく稀です。

不動産の所有権移転登記を行うためには、事前にいくつもの書類の準備が必要となります。

所有権移転登記に必要な書類につきましては、同ページの「所有権移転登記に必要な書類」に記載しておりますので、お手数をお掛け致しますが、そちらをご覧ください。

その他必要となる可能性のある登記

不動産を売却する際には、状況に応じて所有権移転登記以外の登記が必要となる場合もあります。

例えば、売買不動産を取得した際に住宅ローンを組んでいた場合、不動産に「抵当権」という設定がされております。

抵当権とは、住宅ローンなどを組んだ際に、購入した不動産を借金の担保とする場合に設定がされる登記です。

不動産に対して抵当権が設定されますと、住宅ローンの申請者が金銭的な理由などによりローンの返済ができなかった際に、融資元の金融機関がその不動産を差し押さえることができるようになります。

抵当権は住宅ローンの申請者が全額返済しますと、登記記録から抹消できます。

ただ、この抵当権はローンを返済し終わったからといって、自然と抹消される訳ではありません。

抵当権を抹消するためには、抵当権を設定した抵当権者の方が「抵当権抹消登記」をしておく必要があります。

売買不動産に抵当権が設定されておりますと、売却時に大きなデメリットとなる場合が殆どです。

売主の方は事前に登記記録から抵当権の状態を確認し、設定されている際には事前に抵当権抹消登記を行っておくようにしてください。

抵当権以外にも登記に関して何かしろの問題がある場合には、適切な登記を行っておく必要があります。

所有権移転登記や抵当権抹消登記以外に必要となる可能性のある登記につきましては、お手数をお掛け致しますが、「不動産を売却する際に必要になる各費用の計算方法と合計金額」の記事にあります「売主負担になる登記費用の一例」の項目をご覧ください。

不動産の登記に必要な書類

不動産に対して登記を行うためには、いくつもの書類の準備が必要です。

準備が必要な書類は、手続きを行う登記の種類により異なります。

ご自身が行う予定である登記に必要な書類を知り、徐々に集めておくことが大切です。

不動産売却に伴う登記のうち、ほぼ確実に必要となるのは所有権移転登記です。

売主の方は不動産の売買を始めた時点から、徐々に所有権移転登記の準備を行っておく必要があります。

所有権移転登記に必要な書類につきましては、下記で詳しくご説明致します。

所有権移転登記に必要な書類

所有権移転登記を行うためには、様々な書類の提出が必要となるのが一般的です。

必要書類に対して1つでも不備がありますと登記の申請自体が行えませんので、事前に十分にご確認ください。

不動産の所有権移転登記に対して必要となる書類の例につきましては、主に下記のようになります。

【所有権移転登記の必要書類の例】

  • 登記申請書
  • 登記原因証明情報(不動産売買契約書など)
  • 売買不動産の登記識別情報又は登記済証
  • 所有権者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)
  • 売買不動産の固定資産税評価証明書(本年後のもの)
  • 所有権者の委任状(登記を司法書士の方などへ委任する場合)
  • 所有権者の資格証明情報(代表者事項証明書又は会社登記簿謄本(法人の場合))

売主の方は印鑑証明書により住所の確認が行われますので、別途に住民票の準備をする必要はありません。

代わりに、上記に加え「実印」の準備が必要となります。

なお、上記の登記原因証明情報の説明につきましては、同ページの「登記の際の登記原因証明情報」に記載しておりますので、お手数をお掛け致しますが、そちらをご覧ください。

詳しい登記識別情報や登記済証の説明につきましては、お手数をお掛け致しますが、「不動産を売却する際に必要な登記識別情報ともう1つの権利証」をご覧ください。

不動産の登記に必要な費用

不動産に対して登記を行うためには、相応の費用が発生するのが通常です。

各書類の取得費用や登録免許税など、様々な費用を想定しておかなくてはなりません。

書類の取得費用や登録免許税の金額は、行う登記により異なります。

不動産売買時の所有権移転登記は、通常は買主の方がその費用を負担するのが一般的です。

その影響で、売主の方は所有権移転登記に必要となる書類の準備費用のみが掛かると考えておいて問題ありません。

ただ、場合のよっては売主の方の負担で登記を行うケースも稀ながら存在します。

今回はこのような状況を想定し、売主の方の負担で所有権移転登記を行った場合の費用例も記載していきます。

所有権移転登記に必要となる費用の例につきましては、下記の項目で詳しくご説明致します。

所有権移転登記に必要な費用

不動産の所有権移転登記を行う際には、必要書類の取得費用と登録免許税の費用が必要となります。

登記を司法書士の方に委任する際には、司法書士の方に対しての報酬も発生します。

本来、売主の方が負担をするのは所有権移転登記に必要となる書類の収集費用だけですが、
今回は、登録免許税や司法書士の方への報酬も含めて費用の例を計算していきます。

なお、各登記に必要な登録免許税・司法書士の方の報酬目安・必要書類の取得費用につきましては、お手数をお掛け致しますが、「不動産を売却する際に必要になる各費用の計算方法と合計金額」の記事にあります
必要になる登録免許税額の目安」、
登記の代理申請時の報酬目安」、
その他登記に必要な費用の目安
の項目をご覧ください。

【所有権移転登記を行う際の費用例】
個人が固定資産税評価額「3,000万円」の土地に対して、所有権移転登記を行う際に必要な費用の目安は下記の表のようになります。

所有権移転登記の費例
登記申請書 0円
登記原因証明情報
(不動産売買契約書など)
0円
売買不動産の
登記識別情報
又は
登記済証
600円
(窓口で取得)
所有権者の
印鑑証明書
300円
売買不動産の
固定資産税評価証明書
300円
所有権者の委任状 0円
登録免許税 600,000円
司法書士の報酬 43,257円

上記の表の金額を合計しますと、今回の例では「644,457円」の費用が必要という計算になります。

買主の方が所有権移転登記の費用を負担する場合には、書類の収集費用である「1,200円」のみが必要な費用となります。

これらの金額はあくまで目安ですので、実際の金額は司法書士の方などへお尋ねください。

登記の際の登記原因証明情報

不動産に対して登記などを行う際には、登記原因証明情報が必要となる場合があります。

登記原因証明情報とは、不動産の登記原因(登記を行う理由)を証明する書面のことです。

所有権移転登記などを行う際には、必ずこの登記原因証明情報を提出しなくてはなりません。

今までに登記をしたことのない方は、登記原因証明情報に対してどのような書面を準備したら良いのか分からない場合も多いです。

この項目では、所有権移転登記を行う際の登記原因証明情報についてご説明致します。

所有権移転登記の登記原因証明情報

不動産売却に伴う所有権移転登記であれば、「不動産を売却するため買主の方に所有権移転登記をする」という理由が登記原因となります。

その影響で、これらの事実を証明する登記原因証明情報を準備しておく必要があります。

不動産売買の事実とそれに伴う所有権移転登記を証明するには、「不動産売買契約書」などを用いるのが一般的です。

その他にも、不動産の売買とそれに伴う所有権移転登記を証明できる書面がある場合にはそちらを提出しても問題ありません。

所有権移転登記を行う際の流れ

不動産の所有権移転登記は、引き渡し・決算の際に手続きが開始されるのが一般的です。

売主の方も買主の方も、その時点までにお互いが所有権移転登記を行える状態としておかなくてはなりません。

不動産の売買を仲介業者に依頼していらっしゃる場合には、これら一連の手続きは業者がサポートしてくださいます。

その場合、登記自体も司法書士の方に委任するケースが殆どですので、必要書類などの準備を終えていれば自然と手続きが進んでいきます。

不動産の引き渡し・決算の際の所有権移転登記などの大まかな流れにつきましては、下記で詳しくご説明致します。

不動産の引き渡し・決算時の流れ

当事者間で不動産売買のための準備が整いましたら、実際に不動産の売買代金のやり取りや所有権移転登記などが行われます。

その際に、売主の方は所有権移転登記に必要な書類を司法書士の方などへ渡します。

書類などに問題がない場合には、売買手続きの最終処理が行われます。

詳しい不動産の引き渡し・決算時の流れにつきましては、お手数をお掛け致しますが、「所有している不動産を売却する際に知っておきたい基礎知識」の記事にあります「引き渡しの際の実際の流れ」の項目をご覧ください。

必要なやり取りが一式終わりましたら、買主の方へ不動産の鍵などの引き渡しを行い、不動産の引き渡しが完了します。

まとめ

不動産の登記記録を確認する書類には、主に
「全部事項証明書」、
「登記事項証明書」、
「登記簿謄本」
の3つがあり、売主の方の状況により準備が必要な書面が異なります。

所有権移転登記を行う際には、様々な書類が必要となりますので、事前に準備をしておくことが大切です。

その際には、登記原因証明情報も必要となりますので、登記原因を証する書面も忘れずご準備ください。

所有権移転登記の費用は買主の方が負担をするのが一般的ですので、売主の方は書類の準備費用のみを負担します。

登記の準備が整いましたら、不動産の引き渡しと決算を行い売買が完了します。

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