不動産売却時にリフォームをした場合のメリットとデメリット
やはり、購入希望者の方は不動産の最初に見た印象を重視することが多く、どうしてもそれが悪ければ購入を控えられる原因にもなります。
そのため、多くの方は売却を考え始めた時点で、少しずつ不動産の状態を整えていきます。
しかし、中には個人の力ではどうしようもない欠陥などを抱えている不動産も存在をします。
こういった不動産は、普通に売り出すだけではあまり購入希望者の方からの関心を得られません。
どうしても、購入希望者の方から関心が得られないのでは、売却が長引く原因にもなります。
このような場合の対策としては、まず売り出し価格を低く設定するという方法が挙げられます。
こうすることで、購入希望者の方からの関心を得られる可能性が高くなります。
ただし、こちらは売り出し価格が低くなるというデメリットがあり、人によってはあまり望ましくない対策となってしまいます。
こういった場合、上手くメリットを効果的に引き出せるのであれば、リフォームをするというのも1つの対策です。
やはり、リフォームを行えば不動産の欠陥は改善をできますし、不動産自体が綺麗になりますので、価格を低く設定しなくても売却ができる場合があります。
しかし、リフォームにもそれなりのデメリットがあり、全ての不動産に対して効果的な対策であるとはいえません。
中には、リフォームをしないほうが結果的によかったという場合もありますので、注意が必要です。
やはり、リフォームで失敗をしては非常に損失も大きくなりますので、今回の記事では不動産売却時にリフォームをした場合のメリットとデメリットについてご説明致します。
現在、リフォームのことでお悩みの方は是非参考にしてください。
それでは、まず不動産売却時のリフォームについてご説明致します。
リフォームが必要となる不動産の条件について記載をしておりますので、まずはこちらからご覧ください。
目次
不動産売却時のリフォームについて
よく、不動産をリフォームしてから売却をするということを聞きますが、具体的にどのような場合にリフォームをする必要があるのかをご存じでない方もいらっしゃるのではないでしょうか？
どうしても、不動産売却時には、必ずリフォームを行う訳ではありません。
やはり、リフォームが必要となる不動産というのは、一定の条件が揃っていることが多いです。
もちろん、何かしらの事情があることもありますが、多くは不動産の抱えている問題が原因となります。
どうしても、問題を抱えている不動産は、購入希望者の方から関心を得られ辛いというデメリットがあります。
購入希望者の方から関心を得られ辛いのであれば、当然に契約が成立をする可能性も低くなります。
下記の項目にてリフォームが有利となる条件について記載しておりますので、是非参考にしてください。
リフォームが有利となりやすい条件
不動産売却時には、リフォームをするほうが有利となる場合があります。
これは、全ての不動産ではなく、一定の条件が揃っている不動産に限られます。
この項目では、そういったリフォームが有利となる可能性の高い不動産についてご説明致します。
リフォームが有利となる可能性の高い不動産につきましては、下記のようになっております。
なお、下記の条件は全て購入希望者の方がご自身で不動産に手を加えたいと思っていない場合になりますので、その点も意識をしてご覧ください。
- すぐに使用をする設備に故障、もしくは、欠陥がある場合
- 不動産の設備は、使用をする度に摩耗をしてしまいます。
- 例えば、浴室などはその典型的な例であり、殆どの方は毎日使用をします。
- こういったすぐに使用し、ましてなくては困る設備に故障や欠陥などがある不動産は、購入希望者の方からも避けられる可能性が高まります。
- やはり、すぐに使用をする設備ですので、そこに問題があれば面倒だと感じる購入希望者の方も少なくありません。
- そのため、こういった部分に故障や欠陥がある場合は、その部分のリフォームが必要となるかもしれません。
- 老朽化などにより欠陥や汚れが目立ち、あまりにも状態が悪い場合
- 不動産を売却する際には、当然に外観や内装の状態が大きく売れやすさに関係をします。
- どうしても、老朽化などにより外観や内装が汚れてしまっている場合は、購入希望者の方の購入意欲に大きな影響を与えてしまいます。
- やはり、あまりにも老朽化が激しく、欠陥や汚れが目立つ不動産は、魅力的とは言い難いです。
- 更に、その後の手間などを考えますと、どうしてもその不動産の購入を決断し辛くなります。
- 近年では、自然災害への意識も高まっておりますので、そういった面でもこのような不動産は不利となります。
- やはり、老朽化が激しいということは災害にも弱い、という印象を持たれやすいため、災害を意識する方からは好感を得られません。
- そのため、老朽化の激しい不動産は、ある程度外観と内装をリフォームし、場合によっては補強工事なども必要となるかもしれません。
- 購入希望者の方にリフォームしていることを前提にしている方が多くいらっしゃる場合
- 不動産の購入希望者の方の中には、リフォームをしていることを前提として購入をする方もいらっしゃいます。
- やはり、リフォームがされていることを前提としている購入希望者の方に対しては、リフォームをしている不動産のほうが有利となります。
- もちろん、こちらは購入希望者の方が全員そういった考え方であるということは少ないため、強く意識をする必要はありませんが、このような場合もあるということだけは意識をしておいてください。
- 近辺の売り出し中の不動産にリフォームをされているものが多い場合などは、リフォームを視野に入れてもいいかもしれません。
- ただし、こちらは不動産自体の問題ではありませんので、よく不動産会社の方に相談をし、慎重に行動を取る必要があります。
万が一、上記の条件に該当をする不動産は、リフォームを視野に入れてもいいかもしれません。
もちろん、これらに該当をしている場合でも他の対策があるのであれば、必ずリフォームが有利となる訳ではありません。
そのため、万が一他にも実践予定の対策がある場合は、そちらも考慮した上でリフォームをご検討ください。
やはり、不動産の状態や立地などによっては、リフォームよりも効果的な対策がある場合があります。
あくまでも上記はリフォームが推奨をされる一例であり、必ず有利となる訳ではないという点に注意が必要です。
また、反対に上記に該当をしていない不動産だからといって、必ずリフォームが有利とならない訳ではありません。
やはり、大切なのはご自身の方針ですので、ご自身がリフォームをしたほうがいいと思われた場合は、むしろそちらのほうが効果的である場合があります。
どうしても、不動産というのは多種多様ですので、こういった条件だけで判断をすることは難しくなってしまいます。
また、例えリフォームをする場合であっても、個人でフルリフォームをしてから売り出すという方はあまりいらっしゃらないようです。
そのため、建物自体をリフォームするにしても、どこか一部のみということが多いかもしれません。
当然に、フルリフォームをする場合には、非常に多額な費用がかかります。
やはり、リフォームの規模によっては、小さな一軒家が購入できる程の費用がかかる場合もあります。
ですので、個人でのフルリフォームは金銭面から見ても、あまり現実的ではありません。
どうしてもフルリフォームが必要であれば別ですが、正直個人ではそこまで大規模な改良は必要とならないことも多いです。
このように、万が一リフォームが必要であっても、大がかりなものが必要であるとは限らないという点にもご注意ください。
以上が、リフォームが有利となりやすい条件についてとなります。
これで、不動産売却時のリフォームについての項目は全て終了です。
次の項目からはこの記事の本題である、リフォームのメリットとデメリットについてご説明致します。
やはり、メリットとデメリットを比較することによって、より決断をしやすくなります。
そのため、リフォームについてお悩みの方は、特にこれらをご確認ください。
それでは、まず不動産をリフォームするメリットについてご説明致します。
万が一、デメリットのみをお知りになりたい方は、お手数をお掛け致しますがこの項目を飛ばし、「不動産をリフォームするデメリット」をご覧ください。
不動産をリフォームするメリット
不動産をリフォームすることで、売却時に幾つものメリットがあります。
主なメリットにつきましては、下記の4つが挙げられます。
もちろん、売却方針などによっても異なることは事実なのですが、一般的にはこれらがリフォームをした場合のメリットとなります。
このメリットがデメリットよりも魅力的だと感じられるのであれば、是非リフォームを視野に入れてみてください。
それでは、これから実際にリフォームをした場合のメリットについてご説明致します。
不動産をリフォームした場合のメリットについてですが、まず不動産を早く売却しやすいという点が挙げられます。
不動産を早く売却しやすいこと
不動産を売却する際には、不動産自体の魅力が重要となります。
当然に、不動産が魅力的であれば、多くの購入希望者の方から関心を得られやすいです。
やはり、外観や内装が綺麗で設備も新しく整っている不動産は、それだけでも買い手の方が見つかりやすくなります。
しかし、ある程度使用をしていた不動産では、そのまま売却をしては上記の条件を満たすことは困難です。
そういった場合、不動産をリフォームしてから売却をすれば、規模やリフォームをする部分によっては上記の条件を満たすことができるかもしれません。
そのため、リフォームをすることで場合によっては、購入希望者の方に上記のような印象を与えることができ、買主の方を早く見つけやすいというメリットがあります。
やはり、このような不動産はすぐに住むことができますし、設備なども将来的に安心をして使用ができそうと思われやすいです。
どうしても、浴室やトイレなどは、古めかしいというだけで不衛生な印象を覚える方もいらっしゃいます。
まして、これらの問題は、クリーニングだけでは改善が困難である場合も多いです。
こういった場合には、リフォームをすることでこのメリットがより大きく感じられるかもしれません。
やはり、いくら本当は衛生的にしていても、見た目が古く汚れ(綺麗にならない傷や色素沈着など)があれば、そういった印象を持たれます。
これは、設備だけではなく外観や内装にも同様のことがいえます。
例えば、壁紙などに大きなシミやきつい臭いがついている場合、購入希望者の方はそれを不快に感じやすいです。
これでは、当然に売却が長引く原因となってしまいます。
これらもリフォームをすることで問題点を改善できますので、早期売却に繋がります。
このように、リフォームをすることで、不動産を早く売却しやすいというメリットがあります。
当然に、この効果は売却をする前の不動産にだけ現れるものではありません。
やはり、不動産が長期間売却をできない場合などにも、リフォームは効果的な対策となる場合があります。
そのため、不動産の売却が長引いている方にも、リフォームが有利となるかもしれません。
もちろん、リフォームをすることで費用がかかるというデメリットがありますが、ここはリフォームのもう1つのメリットにより、ある程度解消ができるかもしれません。
実はリフォームをするメリットの中には、不動産を高く売却しやすいというものもあります。
そのため、場合によっては一石二鳥となることがあり、より有利に不動産を売却できます。
それでは、次はこの不動産を高く売却しやすいというメリットについてご説明致します。
不動産を高く売却しやすいこと
やはり、どのような物であっても、価格とその価値が見合っていなければ購入をされ辛くなります。
これは、不動産にも同様のことがいえます。
特に不動産は高額であり、今後の人生にも大きな影響を与える可能性があるものです。
こういった大きな買い物をする際、多くの方は更に価格と価値について強く意識をします。
そのため、不動産を高く売却するためには、その不動産をより魅力的にすることが大切です。
やはり、リフォームをしますと不動産の魅力が高まりますので、より高く不動産を売却しやすいというメリットがあります。
ただし、こちらの場合は1つ注意が必要な点があります。
それは、確実にリフォーム代金を売却価格に上乗せをすることはできないという点です。
やはり、リフォームをすることでそのまま売却をする場合よりは高く売れることが多くなりますが、確実にリフォームの代金分が全て売却価格に上乗せをされる訳ではありません。
(なお、これはデメリットのでも触れておりますので、お手数をお掛けしますが、詳しくは「不動産をリフォームするデメリット」にあります「結果的に損となる場合があること」の項目をご覧ください)
そのため、そのまま売り出すよりは高額で売却をしやすくなりますが、リフォーム代金を全て上乗せできる訳ではないという認識が望ましいです。
もちろん、リフォーム代金を上乗せした以上で売却ができるということもありますが、これは可能性としてはそこまで高くはありません。
正直、リフォームを行わなくても予想よりも高く売却ができたという場合もありますので、この点にはご注意ください。
このメリットが最大に引き出されるという確信があるのであれば、リフォームをして殆ど損をすることはないといえます。
売却価格の面を意識してリフォームするのであれば、これらの点を踏まえて、よくお考えになってから実際に行動をするようにしましょう。
このように、リフォームをすることで、不動産を高く売却しやすいというメリットがありますが、必ずリフォーム代金までを上乗せすることはできないという点にはご注意ください。
やはり、上手くここをメリットとすることができれば、大きな利益を生むこともできます。
反対に、悪い方向にばかり向かえば、最悪の場合大きな損失を生むことになります。
大きな損失を生まないためにも、ここは真剣に考えて行動をすることが大切です。
もちろん、買主の方への配慮のみでリフォームをした場合は別ですが、そうでないのであれば慎重に行動をしてください。
しかしながら、リフォームの代金は譲渡所得を計算する際の取得費に含められる場合があり、こうなりますと上記の注意点をあまり気にする必要はなくなります。
やはり、取得費とすることができれば、譲渡所得を計算する際に売却代金からその分を差し引くことができます。
こうなりますと、リフォーム分の代金は無駄とはなりません。
そのため、場合によっては、この取得費にリフォームの代金を含められるという点もメリットとなります。
次は、この取得費に代金を含められるメリットについてご説明致します。
取得費に代金を含められること
不動産の譲渡所得は課税対象ですが、売却代金がそのまま譲渡所得となる訳ではありません。
不動産を売却した際には、売却代金からその不動産の取得費と譲渡費用を差し引いた金額が譲渡所得となります。
そのため、この取得費と譲渡費用に含められる金額によっては、大きく税額が変わってきます。
やはり、リフォームをした際にはその出費が気になるところですが、取得費にはその不動産を取得するまでにかかった費用を含めることができます。
これは、リフォーム代金も例外ではありません。
ですので、例えリフォームを行っても、リフォーム代金は取得費に含められる場合があるというメリットがあります。
なお、取得費にリフォーム代金を含めるには、当然ですが一定の条件を満たしている必要があります。
(この点につきましては、お手数をお掛け致しますが、「不動産を売却する際に必要になる各費用の計算方法と合計金額」の記事にあります「取得費として計上できる費用」の項目をご覧ください)
簡単に条件をまとめますと、建物の場合では小規模な修繕などではなく、建物自体の価値を高めたり、使用期間を延長させたりするような改良をした場合にその代金を取得費に含めることができます。
更に、不動産の設備を新しくした場合なども、その設備費用を取得費に含めることができます。
不動産が土地である場合は、整地などに費やした改良費用などを取得費とすることができます。
なお、リフォーム代金を含めた取得費は、下記のように計算をして求めることになります。
- 建物の設定
- 平成13年3月に3,000万円で購入をした居住用建物を平成25年2月に400万円をかけてリフォームしました。
- この不動産の取得費は、平成28年11月時点でいくらになるでしょうか？
- なお、建物は木造のもので、平成13年3月時点では新築であったとします。
- 元からの建物部分
- まずは、元からある建物部分の取得費を計算します。
- なお、下記では減価償却を踏まえて計算しておりますので、お手数をお掛け致しますが、こちらをご存じでない場合は「不動産を売却した時に売却益の計算に必要になる減価償却 」の記事をご覧ください。
- この設定では、元からの建物部分の取得費は下記のように計算できます。
- 【減価償却相当額】…「3,000万円×90%×0.031×16年=13,392,000円」
- (「取得価額×90%×旧定額法の償却率×経過年数」)
- 【元からの建物の取得費】…「3,000万円-13,392,000円=16,608,000円」
- (「取得価額-減価償却費相当額」)
- なお、経過年数についてですが、非事業用、非業務用建物は1年の途中で取得や売却をした場合、6ヶ月未満の端数は「切り捨て」、6ヶ月以上の端数は「切り上げ」にして経過年数とします。
- そのため、今回の設定では元からある建物部分の使用年数は、平成13年3月から平成28年11月の15年8ヶ月ですので、「16年」として計算をしております。
- リフォームをした部分
- 次は、リフォーム部分の取得費を計算します。
- なお、下記では減価償却を踏まえて計算しておりますので、お手数をお掛け致しますが、こちらをご存じでない場合は「不動産を売却した時に売却益の計算に必要になる減価償却 」の記事をご覧ください。
- この設定では、リフォーム部分の取得費は下記のように計算できます。
- 【減価償却相当額】…「400万円×90%×0.031×4年=446,400円」
- (「取得価額×90%×旧定額法の償却率×経過年数」)
- 【リフォーム部分の取得費】…「400万円-446,400円=3,553,600円」
- (「取得価額-減価償却費相当額」)
- なお、経過年数についてですが、非事業用、非業務用建物は1年の途中で取得や売却をした場合、6ヶ月未満の端数は「切り捨て」、6ヶ月以上の端数は「切り上げ」にして経過年数とします。
- そのため、今回の設定ではリフォーム部分の使用年数は、平成25年2月から平成28年11月の3年9ヶ月ですので、「4年」として計算をしております。
- 建物の取得費
- ここまで計算が行えましたら、後は上記の2つを合算した金額がこの建物の取得費となります。
- 元からの建物部分は「16,608,000円」、リフォーム部分は「3,553,600円」ですので、こちらを合算しますと「20,161,600円」と算出をできます。
- この「20,161,600円」が取得費となり、この時点で不動産を売却した場合はこの金額を売却代金から差し引いて譲渡所得を計算します。
取得費にリフォーム代金を含める場合は、上記のように計算を行います。
当然ですが、譲渡所得を算出するために取得費を計算する場合は、きちんとその不動産を売却した時点の情報で計算をするようにしてください。
このように、リフォーム代金は場合によっては取得費に含められますので、売却をする際にはこちらも意識をする必要があります。
ただし、こちらも必ずメリットとなる訳ではないという点に注意が必要です。
やはり、こちらはリフォーム代金を生かすことができない場合は、全くメリットとはなりません。
例えば、不動産の売却価格自体が低い場合は、どちらにしてもリフォームをしていることが損となります。
いくらリフォーム代金が取得費に含められるといっても、売却価格が低すぎるのでは意味がありません。
また、この目的でリフォームをするのであれば、早めに売却をしてしまうことも大切となります。
どうしても、売却に長い年月がかかってしまえば、上記のようにリフォーム部分の価値も減少をしていきます。
そのため、この目的でリフォームをしたのであれば、価値が下がりすぎないうちに売却をする必要があります。
このように、こちらのメリットは生かすことができれば効果的ですが、注意が必要な点も多いです。
万が一、こちらのメリットを効果的に引き出せるようでしたら、節税をするという意味でもリフォームを視野に入れてみてください。
なお、これまでは主に売主の方の視点でのメリットをご紹介致しましたが、当然に買主の方の視点でのメリットも存在をします。
これが最後のメリットとなるのですが、リフォームをしてから売却をすることで、買主の方のローン面の負担を少なくできるというメリットがあります。
やはり、中には複数のローンが重なることを嫌う買主の方もいらっしゃいます。
そういった方は、不動産の購入でローンを組むのに、リフォームによって更にローンを組むという状況を望まないことが多いです。
もちろん、現金で支払える程度のリフォームであれば話は別ですが、そうでなければリフォームをしてから売却をすることで、買主の方は上記のような心配がなくなります。
そのため、場合によってはそれが大きなメリットとなりますので、次はこの買主の方がローン面で有利になるというメリットについてご説明致します。
買主の方がローン面で有利になること
買主の方は、必ず資金的に余裕があるとは限りません。
中には、非常に厳しい状態で、不動産を購入する方もいらっしゃいます。
やはり、そういった場合は、幾つものローンが重なるというのは大きな負担となります。
こういった購入希望者の方に対しては、売主の方が不動産をリフォームしておくことで、購入に抵抗がなくなるというメリットがあります。
どうしても、リフォームはある程度の費用が必要となり、時にはリフォームローンを組むことになります。
このリフォームローンは、当然に不動産購入時のローンとは全く別物です。
そうなりますと、リフォームが必要な不動産を購入する際には、必然的に2つのローンを組むことになってしまいます。
やはり、複数のローンを組むということは、金利も複数支払わなくてはいけません。
これでは、非常に管理が面倒になりますし、リフォームローンの金利が高ければ損をすることにもなります。
既にリフォーム済みの不動産であれば、上記のような心配もなくなります。
やはり、例え不動産の代金が高くても、複数のローンを組む必要はありません。
これは、ここを気にする購入希望者の方にとっては、大きなメリットとなります。
どうしても、こういった面を重視する方もいらっしゃいますので、購入希望者の方にこのようにお考えの方が多い場合は要注意です。
また、事情によりリフォームローンを組むことが困難である購入希望者の方も、既にリフォーム済みの不動産を購入する可能性が高いです。
やはり、リフォームローンが組めないのであれば、既にリフォーム済みの不動産を探す必要があります。
こういった場合も、リフォームをしている不動産のほうが、有利に売却をすることができます。
もちろん、どちらの場合も非常に高額であれば話は別ですが、売却価格が不動産に相応していればこのメリットを生かせられることが多いです。
このように、こういった面でもリフォームをすることはメリットとなります。
こちらは購入希望者の方によって大きく影響が異なりますが、是非リフォーム時にはこの点も意識をしておいてください。
これで、不動産をリフォームするメリットについての項目は全て終了です。
不動産をリフォームした場合は、これらのメリットがあります。
ここまでであれば魅力的なものが多いのですが、当然にリフォームにはそれなりのデメリットも存在をします。
そのため、メリットと併せてこちらもきちんと把握をしておくことが大切です。
それでは、今度は不動産をリフォームするデメリットについてご説明致しますので、リフォームをご検討中の方はこちらもご確認ください。
不動産をリフォームするデメリット
不動産をリフォームすることで、必ず有利に売却をできる訳ではありません。
もちろん、リフォームをすることで、売却が有利に進んだという方も実際にいらっしゃいます。
やはり、わざとリフォーム済みの不動産を購入する方もいらっしゃいますので、そういった購入希望者の方が多い場合などにはメリットのほうが多くなるかもしれません。
しかし、不動産には多くの要素があり、更に購入希望者の方も同じような方ばかりであるとは限りません。
そのため、リフォームをすることが必ず有利になるとは言い切れません。
どうしても、リフォームをする場合には、メリット以外にデメリットも存在をします。
やはり、大切なのはご自身にとって有利なほうを選ぶことですので、よくメリットとデメリットを踏まえてお考えになってから実際の行動に移すようにしてください。
なお、主なデメリットにつきましては、下記の3つが挙げられます。
もちろん、売却方針などによっても異なることは事実なのですが、一般的にはこれらがリフォームをした場合のデメリットとなります。
このデメリットがメリットよりも目立つと感じられるのであれば、リフォームは控えたほうがいいかもしれません。
それでは、不動産をリフォームするデメリットについてご説明致します。
不動産をリフォームした場合のデメリットについてですが、まず結果的に損となる場合があるという点が挙げられます。
結果的に損となる場合があること
不動産は、必ず高く売却をできるものではありません。
そのため、不動産を売却する際には、何事も慎重に考えてから行動をする必要があります。
やはり、リフォームもその中の1つで、慎重に行動をしなくてはいけません。
どうしても、リフォームをしますと、結果的に損となる場合もあります。
これは、メリットの項目でも触れておりますが、確かにリフォーム自体は売却価格を高くするという効果を見込めます。
しかし、確実に全てのリフォーム代金分を売却代金に上乗せできるかといいますと、そうではありません。
やはり、結果的には損をしているという場合もあり、確実にこれがメリットとはなりません。
そのため、より高く売却をするためにフルリフォームを行ったり、不動産自体に何か手を加えたりする場合には注意が必要です。
こういった場合は、その時の風潮や趣向、その周辺の環境との兼ね合いなどをよく意識しながらリフォームを行わなければいけません。
もちろん、それでも確実にリフォーム代金を売却代金に上乗せできるとは限りませんので、価格面のことだけをお考えの場合はご注意ください。
やはり、売主の方ができる限り高く不動産を売却したいのと同様に、購入希望者の方もできる限り安く不動産を購入したいと思われる方が殆どです。
そのため、万が一近辺にリフォーム済みの安い不動産がある場合や、新築でそれなりに安い不動産がある場合は、そちらに関心が向いてしまいます。
これでは、結局売却が長引く原因にもなってしまいますので、早期売却をしたい場合には更に障害となります。
確かに、リフォームは早期売却にも効果的ですが、それはその価値と価格が相応している場合です。
上記のように、売却価格を高くするためにリフォームをしたのであれば、価格を高めにすることも多いです。
このようになってしまった場合は、むしろ売却が長引いてしまう可能性が高いです。
そのため、リフォームは確実に高い価格で早期売却ができる訳ではないという点にご注意ください。
このように、リフォームを行うことで、結果的に損となる場合があります。
万が一、価格面のみを意識してリフォームをする方は、こちらのデメリットが目立つかもしれません。
くれぐれも、確実に得をするという認識でリフォームは行わないでください。
なお、上記でも少し触れておりますが、リフォームをする際にデザインも大きく変更をするのであれば、この点にも注意が必要です。
やはり、不動産のデザインというのは、大きく購入希望者の方の購入意欲に関係をします。
そのため、場合によってはこの点が大きなデメリットになりますので、次はこの不動産をリフォームした場合にデザインを選んでしまうというデメリットについてご説明致します。
デザインなどを選んでしまうこと
不動産をリフォームすれば、購入希望者の方から関心を得られやすくなります。
これは、リフォームの大きなメリットであり、不動産を売却する上でも非常に重要なことです。
やはり、リフォームをするだけで大きく購入希望者の方の印象が異なりますが、必ずしも綺麗になったからといってそれがいい方向に向かう訳ではありません。
ここで問題となってくるのが、リフォーム後の不動産のデザインです。
どうしても、不動産のデザインは、売れやすさに関係をしてしまいます。
そのため、デザインを大きく変える場合には、デザインを選ぶ必要があります。
不動産のデザインは、その時代によって好まれるものがあり、他にも周辺の環境などの影響を受けます。
ですので、売却に伴ってリフォームをするのであれば、デザイン面にも気を遣う必要があります。
近年では、非常に多種多様なデザインがあり、それぞれで雰囲気が大きく異なります。
ここで、多くの方から苦手意識を持たれるデザインにしてしまいますと、当然に売却をし辛くなってしまいます。
どのような用途であってもデザインの趣向が合わないのでは、他に大きな魅力がない限りその不動産に関心は抱かれません。
そのため、リフォームで大きくデザインを変えるのであれば、慎重に決定をする必要があります。
万が一、ここで失敗をしてしまえば、多くの場合売却に時間がかかります。
更に、最終的には売却価格を妥協しなくてはいけないという事態にも陥り兼ねませんので注意が必要です。
もちろん、偶然に趣向の合った方がいらっしゃる場合もありますが、可能性としては高いとはいえません。
やはり、居住用などであれば、奇抜なデザインなどはかなり購入をする方が限られます。
当然に、売却を前提にリフォームをする場合は、事情がない限りは独特すぎるデザインにはしない方が多いですが、それにしても注意をしておいてください。
このように、リフォームをすることで、デザインなどを選んでしまうというデメリットがあります。
もちろん、元からあまりにも個人的な趣向が強い不動産は、多くの場合反対にリフォームによって万人向けにする必要があります。
この際にも、リフォーム後のデザインを考える必要がありますので、よくデザインについて考えておきましょう。
リフォーム業者の方に相談をすることで、デザイン面の問題が解決をされることもありますので、どうしてもご自身での決定が難しいようでしたら相談をしてもいいかもしれません。
是非、リフォームをする際には、こちらの点も意識をしておいてください。
なお、不動産売却時には、根本的にリフォーム自体が望まれない場合もあります。
やはり、中にはご自身で不動産に手を加えたい方もいらっしゃいますので、そういった方に対してはデザイン以前にリフォームをしていること自体が不利となります。
どうしても、場合によってはこの点も大きなデメリットとなりますので、次は改装が不要である場合があるというデメリットについてご説明致します。
改装が不要である場合があること
不動産は、多くの用途に使用をされます。
例えば、新しくお店を始める場合は、古民家を改装してそこを使用するという場合があります。
このような場合、既にリフォーム済みの不動産は、購入希望者の方の用途に合わせられない場合があります。
そのため、内装を綺麗にしただけだったり、それなりに汎用性の高いデザインであったりする場合はまだいいのですが、それ以外のものはリフォームが障害となるかもしれません。
やはり、用途などを聞いてからリフォームをすることは殆どありませんので、ここを合わせるというのは至難の業です。
また、中にはご自身で修繕を行いたいという買主の方もいらっしゃいます。
そのため、リフォームをすることで、こういった考えの購入希望者の方からは購入を控えられるというデメリットもあります。
やはり、近年はリフォームに関係をした単語をテレビでもよく見かけます。
更に、こういった番組の影響により、ご自身で不動産に手を加えたいという方も増えております。
どうしても、こういった方々に対しては、リフォームをすることで売却が不利となる可能性があります。
当然に、この場合ではリフォーム後の趣向が合っていても購入を控えられることが多いです。
このように、リフォームをすることで、改装が不要である方からは購入が避けられやすいというデメリットがあります。
ただし、非常に多くの方から関心を得られる不動産である場合は、ある程度こちらのデメリットは解消をすることができます。
やはり、多くの方からの反響のある不動産は、それだけ購入希望者の方も多くなります。
そうであれば、上記のデメリットもあまり大きな問題とはなりません。
そのため、ある程度の反響が予想をされる不動産である場合は、あまり上記のデメリットはお気になさらないでください。
これで、不動産をリフォームするデメリットについての項目は全て終了です。
なお、不動産を売却する際には、特に高額なリフォームが必要でないということもあります。
そのため、必ず高額なリフォームが必要である場合は別ですが、あまり必要でないようでしたら、無理にリフォームはしなくてもいいかもしれません。
上記だけではまだリフォームについて決定をできない場合は、次に高額なリフォーム前に確認する点についてご説明致しますので、こちらも参考にしてください。
高額なリフォーム前に確認する点
不動産売却時には、必ず高額をかけてリフォームをすることが効果的となる訳ではありません。
やはり、不動産の売却時には大がかりなリフォーム以外にも、印象をよくする方法が幾つも存在します。
そのため、高額な費用をかけてリフォームをするよりも、まずはこちらを意識してみるといいかもしれません。
そして、どうしても大がかりなリフォームが必要であれば、実際にそちらの方向で話を進めてみてください。
それでは、高額なリフォーム前に確認する点についてご説明致します。
まず、高額なリフォーム前には、きちんと不動産のメンテナンスをしておくことが大切です。
メンテナンスをしておくこと
どうしても、不動産というのは、欠陥や老朽化が激しいものは魅力的に感じられ辛くなります。
これが、かなり目立ってしまい、この状態での売却が困難であると判断をされた場合は、大がかりなリフォームが必要となるかもしれません。
しかし、多少の汚れや欠陥が目立つ程度であれば、そこまで大がかりなリフォームは必要でないことも多いです。
例えば、壁紙の汚れのみが目立つ場合は、壁紙を張り替えるという小規模なリフォームをすることで大きく印象が異なることがあります。
特に、シミや臭いなどが激しく、不衛生な印象がある場合は、それを張り替えるだけでも随分と清潔感が出てきます。
どうしても、壁紙のシミや臭いは、綺麗に掃除をしたからといって取り切れるものではありません。
そのため、このような汚れが激しく目立つようであれば、簡易的なリフォームをするほうが効果的です。
フローリングや畳なども非常に目立つ汚れがあるのであれば、簡易的にリフォームをするだけで随分と印象が異なります。
やはり、簡易的なリフォームであれば、1か所で数百万円というようなことはあまりありません。
もちろん、細かい点を数十か所もリフォームするのであれば話は別ですが、そうでなければ費用も工面をしやすいです。
簡易的なリフォームは売却時に取得費とできない場合も多いですが、結果的にはこちらのほうが有利となる場合もあります。
やはり、取得費には含められないにしても売却価格にはその分を上乗せすることも可能ですので、簡易的なリフォームでも確実に価格面で不利となる訳ではありません。
簡易的なリフォームであれば、売却価格に費用を上乗せしてもそこまで高額にはなりませんので、こういった面でのメリットもあります。
ですので、大がかりなリフォームをする前には、まずこの点をご確認ください。
こちらを確認して、特にリフォームが必要ないとなった場合は、次に不動産を綺麗にクリーニングすることが大切です。
綺麗にクリーニングをすること
やはり、不動産というのは、日が経つごとに状態が悪くなってしまうものです。
どうしても、建物も土地も使用をしていなくても汚れは溜まってしまいますし、外気に触れる部分は大きく摩耗をしやすくなります。
もちろん、居住用のように日常から使用をする不動産も、それに伴って大きく汚れなどが目立つことも多いです。
こういった不動産は、当然にそのままの状態で売り出しては、購入希望者の方に大きな不快感を与えてしまいます。
買主の方の中にはご自身でリフォームをすることを視野に入れている方もいらっしゃいますが、流石に不衛生な不動産は購入を避けられることが多いです。
やはり、いくらリフォームを視野に入れて購入をするつもりの方でも、あまりに汚い不動産は購入をしたいとは思いません。
そのため、不動産売却時にはリフォームをするよりも、まずはクリーニング面に力を入れるほうがいいかもしれません。
もちろん、クリーニングだけでは取り切れない汚れもあるかもしれませんが、きちんと清潔で衛生的であるということが伝われば、さほど気にされないことも多いです。
ですので、多少汚れは残っても、清潔感が出て衛生的と感じられるようにクリーニングをすることが大切です。
特に、水回りは意識をする方が多いため、こういった面の汚れやカビなどはしっかりとクリーニングをしておきましょう。
更に、隅や本来は見えない点のクリーニングも、しっかりとしておくほうが望ましいです。
やはり、購入希望者の方はそういった面も気にかける方が多く、見え辛いからといってここをおろそかにしてはよくありません。
どうしても、そういった見えない面をおろそかにしていては、それを見た購入希望者の方は不快な印象を覚えやすくなります。
やはり、こうなってしまいますと、綺麗にクリーニングができていない証拠と捉えられやすいです。
確かに、徹底的にクリーニングを行ったのであれば、そういった面も綺麗に清掃をしているはずです。
それなのに、そういった面に汚れが残っていては、クリーニング不足だと捉えられても仕方がありません。
そのため、ご自身でクリーニングをする場合は、特にこの点にご注意ください。
もちろん、売主の方にも何かしらの事情があることもありますが、ただ単にクリーニングが行き届いていないというのは最も避けなくてはいけません。
現在では、家のクリーニング業者も多く存在をしますので、こういったことに苦手意識のある方は、こちらに依頼をするというのも1つの手段です。
やはり、業者の方はプロですので、非常に個人では難しいクリーニングもお願いをすることができます。
こちらも、簡易的なリフォームと同様に出費はありますが、それ以上の価値があるのであれば、結果的に損をすることはありません。
清潔感があり衛生的な不動産は、それだけで購入希望者の方からも好感を得られます。
そのため、大がかりなリフォームをする前には、まずこの点をご確認ください。
これで、高額なリフォーム前に確認する点についての項目は全て終了です。
万が一、不動産の売却に伴ってリフォームをお考えの方は、これらのことを踏まえて実際にどうするのかを決断してください。
確かに、リフォームというのは、時には売却を有利に進めることができます。
しかし、確実にそうであるとは言い切れませんので、ご自身の状況などに合わせて行動を心掛けましょう。