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不動産を売りたくても長期間売れない原因と解決策

      2016/01/05

不動産は悪条件が重なってしまうと、長期間売れない状態が続くことがあります。

不動産が長期間売れない時には、そのまま継続して販売を行っても、買主の方が見つかる可能性は低いです。

そのため、長期間売れない不動産を売却するには、まずどこがいけないのか原因を探して、解決をしていかなくてはいけません。

今回の記事では、この不動産が売れない原因とその解決策についてご説明致します。

目次

不動産が売れない原因とは

不動産が売れない原因は主に3つあり、「売却をする不動産の売り出し価格」、「売却をする不動産の立地や状態」、「依頼をした不動産会社の方針」の影響で売却が困難になっている可能性があります。

不動産が長期間売却をできないようであれば、まずはこちらの3点に原因があるのではないかと疑ってみてください。

それでは、まず売却をする不動産の売り出し価格の影響についてご説明致します。

売却をする不動産の売り出し価格

立地や状態、不動産会社の方針に問題がないのに不動産が売れない場合は、売り出し価格が原因ではないかと疑ってみてください。

不動産会社に仲介を依頼して売却をする時には、売主の方が売り出し価格を設定します。

多くの場合は、売主の方の希望価格と不動産会社の査定価格を踏まえて、売り出し価格を設定することになります。

この売り出し価格が、売り出している不動産に見合っていない場合は、どうしても売却は行い辛くなります。

不動産の売買をする時には、買主の方も希望価格と不動産会社の査定価格を踏まえて、その不動産の購入申込価格を決定します。

そして、その後に双方で売買交渉を行って、最終的にどの程度の価格でその不動産を売却し購入をするのか決定をします。

そのため、売主の方が設定をした売り出し価格が不動産と不相応な価格であれば、買主の方もその不動産の購入をし辛くなってしまいます。

これでは、売却を行うまでに時間がかかってしまって当然ですし、最悪の場合は売却自体ができないという事態に陥りかねません。

ご自身が適切な売り出し価格だと認識をしていても、不相応な価格を設定してしまっている場合もあります。

売り出し価格が適切かどうかご自身での判断が難しいようでしたら、内覧の状況によって判断をすることができます。

不動産の立地や状態、不動産会社の方針に問題がないのに、内覧に来てくださる方が少なかったり、内覧には来てくださっても一向に契約には至らなかったりする場合は、売り出し価格が見合っていないのかもしれません。

やはり、内覧に来てくださる方が少ないということは、売り出し価格の影響で不動産にあまり興味を持たれていない可能性が高いです。

また、内覧には来てくださっても契約には至らないということは、実際に不動産を見て、売り出し価格と見合っていないと判断をされている可能性が高いです。

以上が、売却をする不動産の売り出し価格の影響についてとなります。

売り出し価格が適切であるのに不動産を売却できない場合は、次に売却をする不動産の立地や状態などの影響を考えます。

売却をする不動産の立地や状態

売り出し価格や不動産会社の方針に問題がないのに不動産が売れない場合は、立地や状態が原因ではないかと疑ってみてください。

不動産の立地や状態などは、買主の方も重要視をすることが多い点です。

そのため、建物であっても、土地であっても、立地や状態が悪ければ、思うように売却をすることができない可能性が高いです。

やはり、立地や状態が悪ければ、その不動産は魅力的だと判断をされ辛いですし、その影響で需要も低くなります。

それでは、主にどのような不動産が立地や状態が悪いと思われてしまうのかご説明致します。

まず、立地についてですが、不動産の用途によって異なる点はありますが、主に購入をされ辛いものは下記の通りとなります。

    1. 駅が近くになく、徒歩では行くまでに時間がかかる場所
    2. 地形が分かり辛く、周辺の環境が整っていないため、交通に難がある場所
    3. 隣接範囲に、公共施設やコンビニなどのような不特定多数が集まる場所があり、不便に感じられる場所(事業用などの不動産は例外)
    4. 日当たりが悪く、多くの時間帯で日陰となってしまう場所
    5. 周りの騒音がひどく、落ち着きがない場所
    6. 匂いのきつい工場や飲食店などが近隣にある場所
    7. 治安が悪く、よくトラブルが起こっている、もしくは、トラブルが起こりそうな印象を持たれる場所
    8. 駐車場がなく、近辺にも駐車場がない場所
    9. 不動産の目の前に大きな道路がある場所(事業用などの不動産は例外)
    10. 周辺にスーパーや病院などの施設がなく、不便である場所
    11. 地盤が弱く、地震で大きな影響を受ける可能性が高い場所
    12. 大雨や強風などの自然災害による影響を受ける可能性が高い場所
    13. 近くに原子力発電所があり、いざという時の安全性が低い場所
など

上記の条件に多く当てはまる不動産は、立地が悪いといえます。

特に、近年では自然災害による影響が重要視をされることが多く、地震、大雨、強風などに影響を受けやすい場所にある不動産は、購入をされ辛い傾向があるようです。

また、原子力発電所も近年では重要視をされることが増えており、近くにそのような施設がある場合は要注意です。

なお、不動産を事業用などに使用をする場合は、近隣に人が多く集まる施設があり、目の前を大きな道路が通っているほうが好条件となることもあります。

例えば、飲食店を開こうと考えていらっしゃる場合では、近くに公共施設があり、大きな道路があることで、集客をしやすいというメリットがあります。

個人利用をする不動産ではデメリットとなることが多いため、この2点を好条件として売り出すのは難しいようです。

次に、状態についてですが、主に購入をされにくいものは下記の通りとなります。

【建物の状態】
    1. 築年数が経ちすぎており、老朽化が進んでいるもの
    2. 外装や内装があまり綺麗とはいえない、もしくは、欠陥が多く購入をしてからも出費が多そうもの
    3. 照明やカーテンの影響で、建物全体が暗くなってしまっているもの
    4. きちんと清掃が行われておらず、清潔感を感じられないもの
    5. 売主の方の個人的な趣向が強すぎる設備があったり、デザインであったりするもの
    6. 築年数の影響で現在の風潮に合っていないデザインであるもの
    7. マンションやアパートなどはエレベーターなどの設備が整っておらず、不便さを感じさせるもの
など
【土地の状態】
    1. 周りに建物などがあり、使い方に困ってしまう形のもの
    2. きちんと整備が行われておらず、荒れてしまっているもの
    3. 個人利用を想定されるのに、非常に広くて使い方に困るもの
    4. 昔に使われていた時の影響で、有害な物質が土壌に含まれている可能性が高いもの
    5. 以前に田んぼや畑として利用をしており、埋め立てて整地をしたもの
    6. 更地ではなく、売主の方が利用をしていた状態であり、設備自体が特殊なもの
など

上記の条件に多く当てはまる不動産は、状態が悪いといえます。

立地の時にもお話をしたように、特に近年では自然災害などの影響を受けにくい不動産が重要視をされ、そうでないものは購入をされ辛い傾向があります。

そのため、個人利用をするにしても、事業などに利用をするにしても、安全性が低く、あまり長い間使用をできない印象を持たれてしまうと、売却をし辛くなってしまいます。

以上が、売却をする不動産の立地や状態の影響についてとなります。

売り出し価格が適切であり、立地や状態にも問題がないのに不動産を売却できない場合は、次に依頼をした不動産会社の方針の影響を考えます。

依頼をした不動産会社の方針

売り出し価格、立地や状態に問題がないのに不動産が売れない場合は、不動産会社の方針が原因ではないかと疑ってみてください。

現在では多くの不動産会社が存在をしており、各業者によって方針も異なります。

媒介契約の種類にもよりますが、時折、不動産会社の方針の影響により、売却が行えないというようなこともあるようです。

確認が必要なのは、主に下記の3点となります。

  1. 不動産会社の活動が積極的であるかどうか
  2. 不動産会社が「囲い込み」を行っていないかどうか
    (「囲い込み」とは、主に「両手取引」をするために使われる手法で、他の不動産会社に情報を提供せずに、自社のみでその不動産を扱っていく手法のことです)
  3. 不動産会社が優良不動産の「引き立て役」として不動産を利用していないかどうか

不動産会社がこれらの行為を行っているのであれば、不動産を売却し辛くなってしまいます。

元より活動が消極的であれば、多くの方の目に不動産が触れませんので、買主の方は探し辛くなります。

依頼をした不動産会社が「囲い込み」を行っているのであれば、他の業者を通して買主の方を見つけないように、意図的に不動産の情報を隠すことが多いです。

そのため、依頼をした不動産会社が買主の方を見つけるまでは、売却を行うことは困難となってしまいます。

優良不動産の「引き立て役」にされているのであれば、その不動産が売却をされるまでは、多くの場合、買主の方が見つかることはありません。

また、正当に活動をしてくださっている不動産会社でも、売主の方から見れば不満がある場合もあります。

こういった時は、まず本当に不動産会社の方針が間違っているかを考えて、それから相談をすることでトラブルを防ぐことに繋がります。

実際に話し合ってみると、お互いに相違があることもありますし、お互いに納得ができることもあります。

明らかに悪質である場合は別ですが、そうでない場合は、まずはお互いの考えをよくまとめてから話し合うことが大切です。

当然に、売主の方も不動産会社の意見を取り入れ、注意を受けている点があれば、そちらを改善しなくてはいけません。

以上が、依頼をした不動産会社の方針の影響についてとなります。

これらに当てはまっているものがあれば、早急に改善を行っていく必要があります。

そのため、今度はこれらのことを踏まえて、不動産が売れない時の解決策についてご説明致します。

不動産が売れない時の解決策

売れない不動産を売却するためには、原因を知った後にその部分をできる限り改善しなくてはいけません。

そのため、今度は「売り出し価格が原因の時の解決策」、「立地、状態が原因の時の解決策」、「業者の方針が原因の時の解決策」をご説明致します。

どうしても改善の難しい点もありますが、他の点を直すだけでも随分と買主の方の反応が変わることもあります。

あまりにも問題点が多いのであれば、ご自身が着手しやすい点から少しずつ改善をしてみてください。

まずは、売り出し価格が原因の時の解決策からご説明致します。

売り出し価格が原因の時の解決策

不動産の売り出し価格が不相応である時には、とにかく適切な価格に修正をすることが大切です。

やはり、売り出し価格の影響で不動産が売れないのであれば、多くの場合は売り出し価格が高いといえます。

万が一、査定価格を殆ど視野に入れず、ご自身で高い売り出し価格を設定していらっしゃる場合は、思い切って価格を下げることで解決できる可能性があります。

買主の方にも査定価格は提示をされているため、必要以上に売り出し価格を高くしていては、価格交渉が行い辛いという印象も与えやすいです。

売り出し価格が不相応である場合は、改めて不動産会社からの情報を踏まえて、売り出し価格を修正してみてください。

ご自身が売りたい不動産と似た条件のものを検索し、価格の相場を調べて設定をしてみるのもいいかもしれません。

不動産の価格を下げる時には1つ注意点があり、どの程度の価格にすればいいのか分からないからといって、小刻みに価格を変動させるのはあまり望ましくありません

例えば、「3,000万円」の不動産であれば、小刻みに価格を下げて「2,700万円」にするのではなく、一気にそこまで下げたほうが買主の方の意識を向けやすいです。

小刻みに価格を下げていては、どうしても買主の方が興味を持つ可能性は低くなります。

やはり、一度で大きな価格変動があるほうが、買主の方も興味を持ちやすいです。

当然に、あまりにも一気に価格を下げすぎては、反対に不動産に問題があると思われてしまうことがあります。

そのため、売り出し価格を下げる時にも、不相応に一気に価格を下げてしまわないように注意が必要です。

以上が、売り出し価格が原因の時の解決策についてとなります。

次は、立地、状態が原因の時の解決策についてご説明致します。

立地、状態が原因の時の解決策

不動産の立地や状態に問題がある場合は、できる限り問題点を改善することが大切です。

こちらは必ず改善ができるものばかりではありませんが、改善ができるものは修正を行うことで、買主の方の印象が大きく変わる可能性もあります。

内覧の時に買主の方が問題に思った点を改善することで、相手の方から信頼を得ることもできます。

当然に、最も望ましいのは、内覧を行う前に問題点はできる限りなくしておくことです。

どうしても、立地の問題点につきましては、殆ど改善を行うことは不可能です。

簡単に不動産を移動させることはできませんし、周辺の環境を個人が改善することも難しいです。

そのため、偶然に買主の方の意向に沿うことができれば別ですが、立地に恵まれておらず、その影響で売れない時には、売り出し価格を下げるか、不動産会社に買い取ってもらうしかありません。

不動産の状態に問題がある場合、こちらは改善をできるものが多くあります。

不動産の状態の問題点の解決策につきましては、下記の通りとなります。

なお、番号につきましては、「不動産が売れない原因とは」にあります「売却をする不動産の立地や状態」の問題点の番号を基準にしております。

まず、建物の場合の解決策をご紹介致します。

建物の状態の問題点と解決策
番号 問題点の例 解決策
1
  • 老朽化により雨漏りをしている
  • 老朽化により屋根がひび割れている
  • 老朽化により床に穴が開いている
など
  • 老朽化が気になる部分は修繕をする
  • 建物自体を改良する
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
2
  • 台風の影響で外壁が汚くなっている
  • 障子が汚く、破れている
  • 畳やフローリングに傷がついている
など
  • 明らかに目立つ問題点を修繕する
  • 建物自体を改良する
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
3
  • 照明が暗い、付け忘れている
  • カーテンを閉めてしまっている
  • 窓の前に大きな荷物を置いている
など
  • 照明とカーテンの状態を修正する
  • 荷物を片付け、光が入るようにする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
4
  • 水回りが不衛生な状態になっている
  • 庭、玄関、部屋が散らかっている
  • ベランダを物置としている
など
  • 水回りを衛生的にする
  • 雑草にも気を配り、片付けをする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
5
  • 配色やデザインが独特となっている
  • 独特な設備のある建物となっている
  • 使用が難しい部屋が多くなっている
など
  • 改良をして万人向けにする
  • 趣向が合う方を探すようにする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
6
  • デザインが古くなっている
  • 不便な面が目立っている
  • 近隣から浮いてしまっている
など
  • 改良をして万人向けにする
  • 趣向が合う方を探すようにする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
7
  • 設備不足で利便性が低くなっている
  • 災害時の設備に不満を持っている
  • 安全面に問題が多くなっている
など
  • 設備を充実させるようにする
  • 安全面の向上に努めるようにする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など

万が一、多くの解決策を実行することが困難である場合は、売り出し価格を低く設定をすることで売却が行いやすくなります。

また、売り出し価格が安く、築年数があまり経っていない前提の話ですが、建物は改良を行わないで売却をしたほうが売れやすいこともあるようです。

時折、買主の方は安い価格で建物を手に入れ、ご自身の趣向に合わせて改良を行う方もいらっしゃいます。

そういった考えがある方にとっては、既に売主の方が改良を行った建物は、ご自身の理想とは異なってしまうため、購入の対象外となってしまいます。

これで、建物の状態の問題点と解決策をご紹介できましたので、次は土地の場合の解決策をご紹介致します。

土地の状態の問題点と解決策
番号 問題点の例 解決策
1
  • 用途が非常に限られている
  • 有効利用が難しくなっている
  • 面積自体が小さすぎている
など
  • 有効利用ができる方に売却をする
  • 有効な使い道を考えて提示をする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
2
  • 地面の凹凸が目立っている
  • 雑草や邪魔な石が目立っている
  • 無断で人がよく立ち入っている
など
  • 整備や清掃を行って綺麗にする
  • 勝手に立ち入る方には注意をする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
3
  • 個人向けなのに土地が広すぎている
  • 個人では利用が難しくなっている
  • 分筆をして用途が限られている
など
  • 有効利用ができる方に売却をする
  • 用途が限られないように分筆をする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
4
  • 以前は工場で現在更地となっている
  • 長期間不法投棄が行われている
  • 水質の悪い川が近くを通っている
など
  • 土地の環境改善に努めるようにする
  • 気にならない方を探して売却をする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
5
  • 地盤が弱いことが多くなっている
  • 陥没をする可能性が高くなっている
  • 災害の影響を受けやすくなっている
など
  • 地盤の強化に努めるようにする
  • 気にならない方を探して売却をする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など
6
  • 用途が限られる設備を残している
  • 買主の方が使用し辛くなっている
  • 多くの修繕が必要となっている
など
  • 用途が限られる時には更地にする
  • 趣向が合う方を探すようにする
  • 売り出し価格を相場よりも低くする
など

こちらも、万が一、多くの解決策を実行することが困難である場合は、売り出し価格を低く設定することで売却が行いやすくなります。

特に、汚染をされた土地は実際に改善を行うことが困難な場合が多く、最悪の場合は、処分をするしかなくなってしまいます。

汚染をされた土地を買いたいという方は少ないですが、どうしても売り切りたい時には、あまりそういった面が気にならない方に売却をするしかありません。

そういった時には、売り出し価格を低く設定しておき、きちんと状態について相手の方に伝えることが大切です。

やはり、黙ったまま売却を行ってはトラブルの原因となり、相手の方からの信頼もなくなってしまいます。

なお、不動産の状態に問題がある場合も、長期間売れない時には、不動産会社に買い取ってもらうことで売却を行うことが可能です。

以上が、立地、状態が原因の時の解決策についてとなります。

次は、業者の方針が原因の時の解決策についてご説明致します。

業者の方針が原因の時の解決策

不動産会社の方針に問題がある時は、媒介契約の影響で、他の業者に依頼をすることが困難となる場合があります。

そのため、こちらは不動産会社に依頼をする前に対策をすることが非常に大切です。

やはり、それぞれの不動産会社で特徴もありますので、事前に気になった業者のことはしっかりと調べておかなくてはいけません。

ご自身の不動産と似ているものがよく売れている不動産会社や、評判を調べて悪質な活動が少ない不動産会社を選択すれば、失敗をし辛くなります。

既に依頼をしてしまっており、違う不動産会社に変更をすることが困難な場合は、業者から適切な対応がされているかを確認します。

そして、不動産会社の方と話し合いを行い、どうしても方針が改善をされないのであれば、違う不動産会社への依頼を考えたほうがいいかもしれません。

契約をした媒介契約によっては、違約金が発生をしてしまいますが、いい不動産会社と改めて契約をしたほうが売却を行いやすくなります。

また、不動産会社からアドバイスを受けており、それをあまり聞き入れていないという時には、売主の方の方針に問題がある可能性があります。

そういった時には、不動産会社の方の意見を取り入れて、これからの方針を決定すると解決ができるかもしれません。

やはり、不動産会社の方はプロですので、ご自身の意見とは異なっても、アドバイスを聞くことでいい方向に向かうこともあります。

以上が、業者の方針が原因の時の解決策についてとなります。

長期間売れない不動産をお持ちの方は、これらの解決策を試してみてください。

不動産会社の方針の影響で売れない場合は、締結をする媒介契約も深く関わってきます。

信頼ができる不動産会社であれば、どの契約を行っても安心をできますが、一個人が業者のことを詳しく調べるのは意外と難しいものです。

締結をする媒介契約によっては、不動産会社が悪質な行為を行いやすくなってしまいます。

依頼をする不動産会社が、確実に信頼ができる業者でない場合は、慎重に媒介契約を締結する必要があります。

そのため、今度は各媒介契約を結んだ時の業者の対応についてご説明致します。

各媒介契約を結んだ時の業者の対応

不動産を売却する時には、媒介契約を結ぶことになります。

媒介契約には3種類あり、詳しい内容につきましては、「不動産の売却時に選択をできる二種類の方法とそれぞれの特徴」の記事にあります「媒介契約の種類と内容の特徴」の項目をご覧ください。

選択をした媒介契約の種類によって、不動産会社の対応も異なります。

ご自身と相性の悪いものを選択した場合は、それだけで売却をするまでに時間がかかってしまうこともあります。

そのため、あまり売却に時間をかけたくない方は、各媒介契約を選んだ時の不動産会社の対応を詳しく知っておくことが大切です。

それでは、まず専属専任媒介契約を結んだ時の不動産会社の対応についてご説明致します。

専属専任媒介契約を結んだ時

専属専任媒介契約を選択した場合は、1社の不動産会社に売却活動の全般を任せることになります。

売主の方が売却活動を行って、不動産会社を通さずに売買をすることはできません。

そのため、不動産が売れるかは不動産会社に委ねられ、積極的に売却活動を行ってくださることが多いです。

不動産会社の方が非常に親切に対応をしてくださることも多く、あまり不動産売却に詳しくない方でも安心ができます。

売却活動を1週間に1回以上報告をすることが義務付けられているため、売主の方も状況を把握しやすいです。

ただし、悪質な不動産会社と専属専任媒介契約を結んでしまうと、積極的な売却活動を望めない可能性があります。

特に狙われやすいのは、あまりこういったことに知識のない方です。

専属専任媒介契約を結ぶと、ご自身で買主の方を探すことはできず、どのような場合でも不動産会社を通して売買を行わなくてはいけません。

そこにつけこむ悪質な不動産会社もあり、売主の方が売却活動をできないことをいいことに、売却活動を業者本位に行う場合があります。

その影響により、「依頼をした不動産会社の方針」でもご紹介した「囲い込み」を行われる可能性や、「引き立て役」にされる可能性が高まります。

このようなことになってしまえば、例え、他の不動産会社から申し出があっても、その不動産の情報を開示しません。

何かしらの理由をつけて申し出を断ってしまうため、それではせっかくの機会を失うことになります。

こういった不動産会社は、売却活動の報告の時にも平然と嘘を言います。

優良な不動産会社は多くありますが、このような悪質な業者もあるということを認識しておいてください。

以上が、専属専任媒介契約を結んだ時の不動産会社の対応についてとなります。

次は、専任媒介契約を結んだ時の不動産会社の対応についてご説明致します。

専任媒介契約を結んだ時

専任媒介契約を選択した場合は、こちらも1社の不動産会社に売却活動を任せることになります。

専属専任媒介契約と契約内容は同様の点が多いですが、こちらは売主の方も買主の方を探して、不動産会社を通さずに売買を行うことができます。

ご自身で買主の方を見つけた時には、不動産会社に営業にかかった費用を支払わなければいけないことがあります。

多くの場合、不動産が売れるかは不動産会社に委ねられ、専属専任媒介契約と同様に、積極的に売却活動を行ってくださることが多いです。

そのため、こちらも不動産会社の方が非常に親切に対応をしてくださることが多く、あまり不動産売却に詳しくない方でも安心ができます。

売却活動を2週間に1回以上報告をすることが義務付けられているため、売主の方も状況を把握しやすいです。

ただし、悪質な不動産会社と専任媒介契約を結んでしまうと、こちらも専属専任媒介契約と同様に、積極的な売却活動が望めない可能性があります。

専任媒介契約を結ぶと、ご自身で買主の方を探すことはできますが、他の不動産会社と媒介契約を結ぶことはできません。

そのため、こちらも「依頼をした不動産会社の方針」でご紹介した「囲い込み」を行わる可能性や、「引き立て役」にされる可能性が高まります。

主な内容は、「専属専任媒介契約を結んだ時」と同様です。

専任媒介契約も、このような行為が行われやすいため、注意をしておかなくてはいけません。

ただし、専任媒介契約は、まだご自身でも買主の方を探すことができます。

その分、専属専任媒介契約よりは、悪質なことをされていても、解決がしやすいかもしれません。

以上が、専任媒介契約を結んだ時の不動産会社の対応についてとなります。

次は、一般媒介契約を結んだ時の不動産会社の対応についてご説明致します。

一般媒介契約を結んだ時

一般媒介契約を選択した場合は、複数の不動産会社と契約をすることができます。

売主の方が売却活動を行うことができ、売買を行う時に不動産会社を通す必要もありません。

買主の方をご自身で見つけたからといって、違約金や営業の費用を支払う必要もありませんので、こちらは売主の方の権利が多いです。

その半面で、不動産会社が積極的に売却活動を行ってくださらないこともあり、ご自身で買主の方を探す自信のない時には、あまり選択をしないほうがいいかもしれません。

やはり、不動産会社は専属専任媒介契約や専任媒介契約を結んだ方を優先することが多くなりますので、一般媒介契約では不利となってしまうこともあります。

不動産会社が売却活動を報告する義務もないため、売主の方が状況を把握し辛いです。

しかし、その分専属専任媒介契約や専任媒介契約よりも、不動産会社本位で売却活動を行われる可能性は低くなります。

こちらは、不動産会社に権利が少なくなりますので、好きに業者が不動産を扱うことは難しいです。

まず、「囲い込み」を行うことは非常に困難となります。

ご自身で他の不動産会社と契約ができますので、1社の業者に不動産が「囲い込み」をされることは殆どありません。

優良不動産の「引き立て役」にされた場合も、他の不動産会社と契約ができますので、ある程度のリスクは回避をできます。

ご自身で買主の方を探すことができるというのが前提ではありますが、不動産会社に任せておくのが不安な方は、こちらを選択することである程度の問題を解消できます。

以上が、一般媒介契約を結んだ時の不動産会社の対応についてとなります。

これらを踏まえて、どの媒介契約を結ぶのか真剣に考えてみてください。

任意売却では金融機関によって異なりますが、多くの場合、専属専任媒介契約か専任媒介契約を選択することになります。

任意売却は早期売却が求められ、売主の方も売れ残らないように工夫をしなくてはいけません。

そのため、今度は任意償却中の不動産が売れない時に確認をする点についてご説明致します。

任意売却中の不動産が売れない時

任意売却中の不動産が売れない時には、早い段階で手を打たなくてはいけません。

売れない状態で長期間放っておいては、いずれ不動産が競売にかけられてしまいます。

競売にかかっては、売却を行うよりも売却価格が低くなる可能性が高いため、注意をしておかなくてはいけません。

任意売却をするということは、債務があるということですので、できる限り高い金額で早いうちに売却を行う必要があります。

早期売却を行うには不動産会社選びも大切ではありますが、不動産や情報などに問題があれば、当然に売れない可能性が高くなります。

売れない主な理由は、「不動産が売れない原因とは」の3つと共通ですが、早期売却をしたいのであれば、より工夫をしていかなくてはいけません。

早期売却をするためには、更に「不動産の状態などについて」、「提示をするべき情報について」、「不動産売却時の対応について」を確認してみてください。

これらに気を遣うことで、より不動産を売却しやすくなります。

当然に、実行をしたからといって必ず早期売却を行える訳ではありませんが、意識をしていないよりは可能性が高くなります。

それでは、まずは早期売却を考えていらっしゃる場合に確認が必要となる不動産の状態などについてご説明致します。

不動産の状態などについて

こちらは、売却をしたい不動産が建物である場合に関係があります。

築年数が長い建物は、どうしても欠陥があるものですし、美観的な問題も目立ってしまいます。

早期売却を行いたいのであれば、とにかく買主の方が住みたいと感じる建物にする必要があります。

根本的な解決策は、「立地、状態が原因の時の解決策」と同様となりますが、早期売却を行うということは、まだその建物を使用しながら売却を進める必要がある場合もあります。

やはり、売却を行うのであれば建物を空の状態にしたほうがいいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一概にそうとは言い切れません。

確かに、空の状態のほうがいいという買主の方もいらっしゃいますが、実際には使用をしながらでも売却を行うことは可能です。

買主の方の中には、実際に売主の方が使用をしている姿を見たほうが、安心をして購入をできると考えている方もいらっしゃいます。

当然に、綺麗に清掃をし、整理整頓をしておくことが前提ではありますが、実際に使用をしている姿を買主の方が見ることができるため、建物の魅力を伝えやすくもなります。

また、築年数の影響で老朽化が激しく、どうしても買主の方が見つかりそうにないものは、思い切って改良をしたほうが早くに売却を行えることがあります。

買主の方が見つかりそうな程度の老朽化であれば、状況に合わせていけばいいのですが、あまりにも売却が困難そうなものは、改良をしたほうが売却を行いやすいです。

査定の時には、ある程度改良費も考慮をされることが多いため、金銭面の心配がある方もご安心ください。

特に、買主の方が事業や業務に使用をする可能性のある建物は、改良をすることで建物の耐用年数を増やすことができます。

この耐用年数は減価償却と関係があり、更に減価償却は経費と関係があります。
(詳しくは「不動産を売却した時に売却益の計算に必要になる減価償却 」の記事をご覧ください。)

この減価償却を視野に入れて不動産を購入する方もいらっしゃいますので、あまりにも築年数が長いものは注意が必要です。

以上が、早期売却を行いたい場合に確認が必要となる不動産の状態などについてとなります。

次は、早期売却を行いたい場合に買主の方に提示をするべき情報についてご説明致します。

提示をするべき情報について

不動産を売却する際には、買主の方に情報を適切に提示することが大切です。

やはり、広告の内容に気を遣う必要がありますし、内覧の時には、買主の方に聞かれたことを的確に答えていかなくてはいけません。

上手く不動産の情報が伝わらないのでは、どうしても買主の方は購入をし辛くなってしまいます。

そのため、まずはご自身が買主の立場だった場合、どのような面を重視するかを考えて不動産の情報をまとめてみてください。

ご自身が買主の立場となった時に現在の情報量では魅力が伝わり辛いのであれば、説明を分かりやすくするなどの対策が必要です。

ご自身の不動産と類似しているものが近辺で売り出されている場合は、やはり買主の方も魅力的に感じるほうを購入しようとします。

せっかく、魅力的な不動産であるのに、情報が適切に提示をされていない影響で売れないのは、非常にもったいないです。

主に、確認が必要な点は下記の通りです。

  1. 不動産の特徴や状態、立地などをきちんと提示できているかどうか
    (写真、太陽光発電などのようなシステムの情報など)
  2. 買主の方が気になる情報をきちんと提示できているかどうか
    (周辺の施設や環境、近隣のイベントなどの情報、およその固定資産税の金額、売却理由など)
  3. 売主の方の不動産の利用用途を提示できているかどうか
    (居住用住居であれば売主の方の家族構成と利用用途について、事業、業務用であれば利用人数と利用用途についてなど)
  4. ご自身の不動産の悪い点を提示できているかどうか
  5. 買主の方に誤解をされてしまうような表現がないかどうか

これらの点に気を付けて、売却前から必要な情報をまとめておくことが早期売却に繋がります。

やはり、不動産に関する情報や魅力をきちんとまとめておくのが前提であり、更にそれらの点をいかに買主の方にしっかりと伝えるかが大切です。

不動産に悪い点がある場合は、隠そうとせずに、どういう風に悪いのかを事前に伝えなくてはいけません。

隠しておけば後のトラブルのもとですし、内覧の時に知られてしまった場合は、買主の方に不信感を与えてしまいます。

購入後に隠していた欠陥が見つかってしまった場合は、買主の方と金銭が絡むトラブルに発展をしてしまう可能性もあります。

こういった事態を避けるためにも、改善が不可能な悪い点は隠さないようにすることが大切です。

以上が、早期売却を行いたい場合に買主の方に提示をするべき情報についてとなります。

次は、売主の方の不動産売却時の対応についてご説明致します。

不動産売却時の対応について

早期売却を行いたい時には、売主の方の対応も非常に大切です。

やはり、不動産会社に依頼をすれば、勝手に不動産が売却できてしまう訳ではありません。

それなりに、売主の方も協力をしなければいけないことがありますので、不動産を売却する時にはできる限りご自身の都合を工面する必要があります。

当然に、お忙しい方もいらっしゃるとは思いますが、そういった時でも機会を逃さないように気を付けなくてはいけません。

不動産会社の方から連絡があった時や内覧の時には、相手の方の都合に合わせるほうが早期売却を行いやすくなります。

やはり、買主の方にも都合がありますので、機会を逃してしまったことで、購入意欲がなくなってしまうこともあります。

内覧の時にも、いつ買主の方に質問をされてもいいように、準備をしておかなくてはいけません。

時折、居住用住居をまだ住みながら売却を行っており、売主の方が育児や家のことに追われているため、買主の方が気を遣ってしまうということもあるようです。

このようなことになってしまうと、買主の方も気になる点などを質問することができず、購入をやめてしまう可能性があります。

最初にそのような印象があれば、次もまた質問をできないかもしれないと思われがちですので、ご注意ください。

育児や家のことに追われている時は大変ですが、こういった時でも対応ができるように、ご家族で工夫をしていかなくてはいけません。

以上が、売主の方の不動産売却時の対応についてとなります。

現在は不景気であるため、不動産も思うように売却ができないことが多くなりました。

増税の問題もありますので、早めに売却を行いたい時には、これらの点に気を遣ってみてください。

 - 不動産売却時に売れない時の解決策