不動産売却時に効果的な値下げのタイミングと売り出し価格
不動産は、ただ売却をすれば売れるというものではありません。
やはり、不動産はその価値に見合った価格が設定をされているもの程、売却を行いやすいです。
そのため、価値に見合った価格を設定していない不動産は、長期間売却ができない可能性も高まります。
こういった時には、多くの場合、不動産の売り出し価格を値下げして、新たな売り出し価格を設定することになります。
その際に重要となるのが、実際に値下げを行うタイミングと、設定をする新たな売り出し価格の決め方です。
やはり、不動産の値下げは、ただ売り出し価格を下げればいいというものではありません。
そのため、値下げをする際には、幾つかのポイントを把握しておくことが大切となります。
やはり、これらのポイントを把握しておくことで、実際に現れる効果にも影響がありますので、今回の記事では、この不動産売却時に効果的な値下げのタイミングと売り出し価格についてご説明致します。
これから不動産を売却しようと考えていらっしゃる方や、実際に現在値下げを考えていらっしゃる方は、是非参考にしてください。
それでは、まず不動産売却時の値下げについてご説明致します。
不動産の値下げをする方法などを記載しておりますので、そのあたりのことをご存知でない場合は、こちらからお読みください。
目次
不動産売却時の値下げについて
不動産を売却する際の売り出し価格は、基本的に売主の方が設定をすることができます。
そのため、実質的に売主の方が納得する価格を設定でき、全く不動産会社の査定価格や相場などを意識せず価格を決定することも可能です。
しかし、売主の方が売り出し価格を設定できるということは、ご自身で確認をしなければならない点もその分多くあるということです。
この時、まず気になるのが、最初の売り出し価格を設定する際に値下げをするかどうかです。
やはり、最初の売り出し価格の設定は、今後の方針に大きく関わります。
そのため、まずは後に値下げをすることを視野に入れて価格を設定するべきなのか、それとも最初からある程度値下げをして価格を設定するべきなのかという点についてご説明致します。
売り出してから値下げするべき?
不動産の売り出し価格は、基本的には売主の方が設定をすることができます。
そのため、売り出し価格は最初に高い価格を設定することもできますし、既に値下げをした価格を設定することもできます。
この時、一体どちらにしたほうがいいのか疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
正直、どちらのほうが正しいということはないのですが、こういった時には売却の方針によってどうするのか決定をしてください。
まず、利益は重視をしておらず、できる限り早急に売却をしたいのであれば、最初から値下げをしておくことが望ましいです。
反対に、ある程度売却期間に余裕があり、ゆっくりと利益を重視して売却を行いたいのであれば、売り出してから値下げをすることが望ましいです。
一般的には、後者のように、後に必要に応じて値下げをすることが多いようです。
そのため、今後の方針が未定である方や特にこだわりのない方は、売り出してから値下げをするほうが無難ではあるかもしれません。
もちろん、これは必ずそうする必要がある訳ではありませんので、上記の特徴を見てご自身と相性がいいと感じたほうがありましたら、そちらの方針で売却を行ってください。
どうしても、ご自身で方針などを決定することが困難である場合は、不動産会社の方に相談をしてみてもいいかもしれません。
やはり、不動産会社の方はプロですので、非常に的確なアドバイスを頂けることも多いです。
結果的には、どうするのか決定をするのは売主の方ですので、相談をしても特に損などはありません。
ただし、変に値下げばかりを勧めてくる業者には、注意をしておく必要があります。
これは、どちらの場合でもそうなのですが、変に値下げを勧めてくるということは、正直その不動産会社は売却をする能力が低い可能性が高いです。
やはり、それなりの能力がある不動産会社であれば、変に値下げをして売却を行うという方法を取らないことが多いです。
そのため、理由なく変に値下げをしようとする場合は、実際に価格を変更する前に本当にそれでいいのか売主の方自身も考えてみることが大切です。
以上が、売り出してから値下げするべきかどうかについてとなります。
このように、最初に売り出し価格の設定をする際には、方針によってどちらを選択するのか決定をする必要があります。
なお、上記では触れておりませんが、最初から値下げをする場合と売り出してから値下げをする場合のどちらにも短所があります。
そのため、どちらを選択すればいいのか決定が難しい場合は、こちらも併せてご確認ください。
それでは、まず、最初から値下げをする時の短所についてご説明致します。
最初から値下げをする時の短所
どのような物でも、その物の価値よりも価格が低ければ、早くに売れてしまうことが多いです。
これは、不動産にも同様のことがいえ、相場などよりも安いものは買主の方が見つかりやすくなります。
もちろん、あまりにも安ければ不信感を抱かれてしまいますが、適度であれば買主の方から関心を得ることが多くなり、購買意欲を刺激します。
そのため、最初から値下げした価格を設定しておけば、より多くの買主の方の目に留まり、その結果早いうちに売却を行いやすくなります。
このように、最初から値下げをする時には、買主の方からの関心が高まり、不動産の売却を早く行いやすいという長所があります。
しかし、その反面、最初から売り出し価格を低くする時には、短所も存在をします。
それは、売主の方の利益が少なくなりやすいという点です。
最初から値下げをして売り出し価格を設定する時には、査定価格や相場よりも更に低めに価格を設定することもあります。
これでは、当然により多くの利益は望み辛くなります。
そのため、本来売り出してから値下げをするほうが利益も多くなりやすく、最初から値下げをするほうが損となってしまうことが多いです。
やはり、売り出してから値下げをするほうが、必要になった時にその状況に応じて値下げをできますので、最初から値下げをして売り出し価格を設定するよりも、適正なものを設定できます。
その結果、売り出してから売り出し価格を設定するほうが、適正な価格を設定しやすく、無駄な値下げを防ぐことが可能です。
こういった理由により、最初から値下げをして売り出し価格を設定するよりも、売り出してから売り出し価格の値下げをするほうが、利益が大きくなりやすくなります。
早急に売却を行いたい時にはこれで納得をするしかありませんが、そうでないのであれば、少しこの短所が目立つことが多いかもしれません。
もちろん、必ずしも売り出してから値下げをするほうが高く売却をできる訳ではありませんが、こちらを選択するのであればこの点は意識をしておいてください。
以上が、最初から値下げをする時の短所についてとなります。
最初から値下げをして売り出し価格を設定する場合には、このような短所が存在をします。
そのため、利益重視の方は、こちらを選択しないほうがいいかもしれません。
早いうちに売却をすることが何よりも優先事項なのであれば、こちらを選択することで長所を生かすことができます。
それでは、次は後に値下げをする時の短所についてご説明致します。
後に値下げをする時の短所
どのような物でも、売却を行いながら値下げをしたほうが、状況に応じて価格変更しやすくなります。
これは、不動産にも同様のことがいえ、売り出してから値下げを行うほうが適正な価格に売り出し価格を調整しやすいです。
そのため、売り出してから値下げをする場合は、最初から値下げをして売り出し価格を設定する場合よりも、多くの利益が見込めます。
このように、売り出してから値下げをする時には、より適正な価格で売却を行いやすく、多くの利益が発生をしやすいという長所があります。
しかし、その反面、売り出してから値下げをする時には、短所も存在をします。
それは、値下げをする時には幾つかの点を確認しないと、効果が薄れてしまいやすいという点です。
やはり、値下げを無計画に思い付きで行ってしまっては、十分に効果が発揮をされない可能性があります。
契約をしている不動産会社の方に値下げについて相談をしても、きちんと話し合いを行ってからという場合が多いです。
それだけ、無計画な値下げは推奨をされていないということですので、慎重に行動をする必要があります。
そのため、売り出してから値下げをする場合は、事前に後の値下げの計画を立てておくことで、値下げをする時にもスムーズに対応ができます。
やはり、事前に計画を立てていれば計画的に物事を進めることができますので、気持ちにも余裕ができます。
どうしても、不動産の売却をする際にスムーズに話が進まなければ、ストレスも溜まってしまいます。
事前に計画を立てておくことは、こういったストレス対策にもなりますので、より冷静な判断なども行いやすくなります。
一般的にも、不動産を売却する際には、ある程度余裕を持ったスケジュールを組むことが推奨をされております。
不動産の平均売却期間は「3ヶ月」といわれておりますので、少なくともこれ以上の期間でスケジュールを組むことが理想的です。
なお、不動産の売却の計画につきましては「所有している不動産を売却する際に知っておきたい基礎知識」の記事にあります「売却しやすい条件の不動産の場合」の項目と「売却しにくい条件の不動産の場合」の項目をご覧ください。
以上が、後に値下げをする時の短所についてとなります。
売り出してから値下げをする場合には、このような短所が存在をします。
そのため、早いうちに売却を行いたい場合は、こちらを選択しないほうがいいかもしれません。
高い価格で売却をすることが何よりも優先事項なのであれば、こちらを選択することで長所を生かすことができます。
このように、不動産は最初から値下げをしても、後に値下げをしても特に問題はありません。
なお、今回の記事は売り出した後に値下げをする場合を主体としておりますので、これからはそちらを主体にご説明致しますが、だからといって、最初から値下げをして売り出し価格を設定した方には関係がない訳ではありません。
やはり、最初から値下げをして売り出し価格を設定した場合でも、後に値下げが必要となることがあります。
そのため、結果的にはどちらの場合でも、売り出した後に値下げをする場合のことをご存知であったほうが無難です。
ですので、最初から値下げをして売り出そうとお考えの方も、効果的な値下げの方法などをご存知でない時には、これからの内容もご覧ください。
それでは、次は実際に売り出してから不動産の値下げをする方法についてご説明致します。
不動産の値下げをする方法
不動産の値下げは、売却のしやすさに関係があります。
やはり、不動産が安くなれば、それだけで買主の方から注目を浴びやすいです。
もちろん、注目を浴びるだけで売却はできませんが、多くの方の目に触れやすくなるというだけで利点はあります。
不動産の値下げをする方法についてですが、多くの場合、値下げにつきましては特に制約などは存在をしません。
そのため、基本的には売主の方が自由に売り出し価格を変更でき、多くの不動産会社はそれに応じてくださいます。
値上げをするとなりますと、不動産会社も慎重になりますが、値下げは購入希望者の方にも不利益が少ないため、時期などに関係なく応じてくださることが多いです。
このように、不動産の売り出し価格自体は、売主の方が自由に変更をすることができます。
ただし、新しい売り出し価格や値下げの時期などにつきましては、契約をした不動産会社の方と相談をして決定していくことが多いようです。
最終的な判断は売主の方が行える場合もありますが、この時には不動産会社のアドバイスを重視することが多くなるかもしれません。
やはり、不動産会社の方は売却に関してもプロですので、的確なアドバイスを頂ける可能性が高いです。
万が一、ご自身で積極的に売却活動をしており、不動産会社の方よりも状況を把握している時には、ご自身が主体となって決定をしたほうがいい場合もあります。
これは、締結をした媒介契約などによって状況が異なりますので、ご自身の状況によって決定方法を考えるようにしてください。
必ず不動産会社の方との話し合いが必要な時は、状況を不動産会社の方が把握していない場合に限り、ご自身の売却活動についてきちんと伝えることが大切です。
なお、媒介契約書には売り出し価格を記載する項目がありますので、売り出し価格の変更をする際には、再度新しい媒介契約書を作成する必要があります。
そして、新たな売り出し価格を記載した媒介契約書を不動産会社に提出することで、広告なども変更をしてくださいます。
上記のように、新たな売買契約を締結するまで売り出し価格は変更をされませんので、急いでいる場合などは早めの行動を取るように心がけなくてはいけません。
以上が、不動産の値下げをする方法についてとなります。
このように、不動産の売り出し価格の値下げには、特に複雑な規定などがある訳ではありません。
基本的には、売主の方が自由に変更をできますので、現在の売り出し価格に問題がある場合は、値下げをすることが売却への近道です。
中には、売り出し価格を変更したくないという方もいらっしゃるかもしれませんが、売り出し価格に問題があるのであれば、改善をしない限り売却は困難となります。
不動産が売れない原因は幾つかありますが、売り出し価格以外に問題がないのに長期間売れ残っているのであれば、やはり売り出し価格が関係をしている可能性が高いです。
万が一、売り出し価格に問題がないのに売れない場合は、すぐに売り出し価格を変更する必要はありません。
やはり、こういった時には、別の問題が存在をしている可能性もありますので、まずはそこを確認する作業が必要となります。
これらを確認することで、値下げが必要なくなる場合もありますので、最終的に大きな利益があるほうがいいという方は、特に重要な点となります。
事前に確認が必要な点は幾つかありますので、次はこの値下げをする前に確認する点についてご説明致します。
これらのことを確認しても、状況が改善をされない時には、値下げを視野に入れてみてください。
値下げをする前に確認する点
不動産を売却しやすくするには、確かに売り出し価格の値下げは効果的です。
しかし、売主の方の中には、できる限り現在の売り出し価格で売却を行いたいと思われる方も多くいらっしゃいます。
こういった時には、まず売り出し価格の値下げではなく、その他の問題点を探してみるといいかもしれません。
時折、売り出し価格ではなく、その他の問題によって不動産が売却をできないこともあります。
やはり、その他の問題点を改善すれば売却ができるのに、売り出し価格を値下げして売却したのでは、非常にもったいないです。
実際に、ちょっとした点を改善するだけで、売り出し価格を値下げすることなく売却できたということもあります。
そのため、値下げをするよりも損失が少なく改善できる点があるのであれば、まずそちらを改善することが大切です。
そして、それでも売却ができない場合には、売り出し価格の値下げを考えてみるといいかもしれません。
確認が必要な点につきましては、「不動産を売りたくても長期間売れない原因と解決策 」の記事にてまとめております。
これらを確認し、改善しても売却ができないのであれば、値下げが最も効果的な手段となります。
上記を確認して、特に問題が見つからなかった場合なども同様です。
また、上記の問題点を改善するよりも、値下げをしたほうが損失を抑えられる場合は、無理にその問題点を解決する必要はありません。
やはり、問題点の中には、解決をするのに時間とお金がかかってしまうものもあります。
そういった時には、それなりの値下げを行ったほうが、結果的に損失を抑えることに繋がるかもしれません。
万が一、大きな問題があり、更にそれが解決をできないものであれば、最初に売り出し価格を決定する段階から、安くしておくほうが無難です。
やはり、大きな問題が残っている不動産は、低い価格でなければ売却は困難です。
そのため、大きな問題を抱えている不動産は、最初に相場よりも高い価格を設定してしまいますと、後に大幅に値下げをすることとなります。
これでは、その不動産の情報を見る方に不信感を与えやすくなり、最悪の場合は、購入を避けられる可能性もあります。
そうなってしまいますと、当然に売却までに時間がかかり、長期間売れ残ってしまいやすくなります。
こういった事態を防ぐためにも、大きな問題が残っている不動産は、最初から高すぎる売り出し価格を設定しないようにする必要があります。
以上が、値下げをする前に確認する点についてとなります。
これで、不動産売却時の値下げについての項目は全て終了です。
次の項目からは、不動産の値下げについてもっと深くご説明致します。
それでは、今度は値下げをした時の2つの効果についてご説明致します。
値下げをした時の2つの効果
やはり、不動産の売り出し価格を値下げしますと、それだけその不動産は売れやすくなります。
これは、不動産の注目度や、買主の方の購買意欲を高める効果があるためです。
これらの効果は、不動産を売却する上で非常に重要なものです。
この2つの効果が発生をするだけで、急に状況が変化をすることもあり、一気に売却までが行えてしまうこともあります。
もちろん、これらの効果があるからといって確実に売却をできる訳ではありませんが、これらの効果により、売買の契約に繋がるきっかけを増やすことはできます。
それでは、まず不動産の注目度への影響についてご説明致します。
不動産の注目度への影響
不動産を売却する際には、より多くの方に広告を見て興味を持ってもらい、内覧に来てもらうことが大切です。
やはり、不動産を購入する際には、内覧を申し込み、実際に実物を見てからという方が多いです。
内覧の申し込みが多いということは、それだけその不動産は興味を持たれているということになります。
そのため、内覧の申し込みが多い場合は、その不動産の広告などの内容と、売り出し価格が相応であると判断をされていると考えられます。
万が一、内覧希望者の方が極端に少ない、もしくは、全くいない場合は、広告などを見ても、買主の方がその不動産に注目をしていないということです。
この時、売り出し価格以外にはっきりとした原因があればいいのですが、特にそうでない場合は、売り出し価格が不相応である可能性が高いです。
売り出し価格が不相応であれば、どうしてもその不動産の注目度は低くなり、内覧希望者の方は少なくなります。
こういった場合、売り出し価格の値下げを行いますと、その不動産は相応な価格へと近づきます。
そうなりますと、必然的にその不動産の広告を見て、興味を持つ方が多くなります。
その結果、その不動産の注目度が高まり、より多くの方がその不動産に興味を持つようになります。
もちろん、適正に値下げをするというのが条件ではありますが、これだけで以前とは大きく変化があることもあります。
実際に、値下げを行ったことで内覧希望者の方が増え、売却まで行えたという方もいらっしゃいます。
また、内覧に来てくださった方とは契約に至らなかったとしても、その方が別の方にその不動産について話してくださる場合があります。
これは、結果的には口コミとなり、そこから興味を持って、内覧を申し込んでくださる方もいらっしゃいます。
注目度が高まることにより、こういった面にも効果が現れますので、注目度が低い場合は早めに対策をするほうがいいかもしれません。
以上が、不動産の注目度への影響についてとなります。
このように、不動産の売り出し価格を値下げすることで、注目度を高めることができます。
どうしても、注目度が低い不動産は売却し辛くなりますので、これは大きな効果であるといえます。
やはり、注目度が低いままでは、いくら広告などで宣伝をしても売却をすることは困難です。
なお、不動産の売り出し価格を値下げした時の効果は、これだけではありません。
先程も申し上げましたように、不動産の売り出し価格を値下げした際には、買主の方の購買意欲にも影響を及ぼします。
こちらも、値下げの効果の1つですので、次はこの買主の方の購買意欲への影響についてご説明致します。
買主の方の購買意欲への影響
前項目では、不動産の注目度についてご説明致しましたが、注目度が上がっただけでは不動産を売却できません。
不動産の売却を行うには、内覧希望者の方と売主の方が売買契約を結ぶ必要があります。
そのため、不動産の注目度が高まっても、これはあくまで売買契約を結ぶ方が見つかる可能性が増えたに過ぎません。
しかしながら、値下げには注目度を高める他に、売買契約の成立率を高めるという効果もあります。
売買契約の成立率が高まるということは、注目度が高まるという効果をより効果的にします。
なぜ、値下げをすることで売買契約の成立率にも効果があるのかといいますと、値下げは買主の方の購買意欲へも影響をするためです。
やはり、元の設定価格よりも値下げをされている物を見ますと、多くの方は購買意欲が高まります。
これは、不動産にも同様のことがいえ、値下げをされている不動産は、買主の方の購買意欲が高まります。
この影響により、値下げをした不動産は、売買契約の成立率が高まります。
こちらも、適正に値下げをするというのが条件ではありますが、多くの方は値下げをした不動産を見ますと、お得だと感じてしまいます。
この時、買主の方に今買わないと他の方が買ってしまう、という焦りも生じますので、より成立率へ効果があります。
これらの効果があるだけで、不動産はずっと売却を行いやすくなります。
特に、売り出し価格だけが問題である不動産は、値下げの効果が大きく現れます。
中には、気になる不動産が値下げをされるのを待っている方もいらっしゃいますので、そういった方は値下げをしたことが購入の決め手となります。
以上が、買主の方の購買意欲への影響についてとなります。
これで、値下げをした時の2つの効果についての項目は全て終了です。
売り出し価格の値下げにはこのような効果があり、早く売却をしてしまいたい場合などにも有効です。
この2つの効果は、お互いの力があってこそ、最大限に効果が発揮をされます。
まず、注目度が高まり、そして売買契約自体の成立率も高まりますので、一石二鳥です。
ただし、値下げをすれば必ずこれらの効果が得られるという訳ではありません。
やはり、値下げをする際には注意が必要となる点があり、これらを意識していなければ効果が薄まってしまうこともあります。
このように、せっかくいい効果があっても、それを十分に発揮できなれば意味がありませんので、今度は本題の効果的な値下げ時期とタイミングについてご説明致します。
なお、実際に設定をする売り出し価格の決め方につきましては、また後程ご紹介致します。
効果的な値下げ時期とタイミング
不動産の売り出し価格の変更は、基本的には売主の方が自由に行うことができます。
売り出し価格を変更する際には、多くの場合、価格を下げることになります。
やはり、売却を行うためには、値上げよりも値下げをするほうが効果的なことが多く、不動産会社も値下げを勧めることが多いです。
しかし、いざ値下げをしようと思っても、どのように値下げをすればいいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際に、値下げを行うためには、幾つかの点を意識しておく必要があります。
主に値下げをする時に重要となるのは、値下げの時期、タイミング、そして価格の設定方法です。
万が一、値下げの時期やタイミング、設定価格が悪い時には、あまり値下げの効果が現れないこともあります。
やはり、これらの効果を十分に発揮するためには、まずこれらの重要な点を把握しておくことが必要となります。
そのため、まずは値下げの時期とタイミングで重要となる点についてご説明致します。
時期とタイミングについて主に重要となるのは、「不動産の市場が動く時期」、「値下げまでに要する期間」、そして「値下げをするタイミング」について知ることです。
これらを把握しておくことで、効果的な値下げの時期やタイミングを見定めやすくなります。
もちろん、これらを見定めて値下げをしたからといって、必ず大きな効果が現れる訳ではありません。
やはり、不動産の売却はこれらの要素以外にも、多くの要素が絡んできます。
例えば、周辺の競合物件やその時の景気の状態、更にその年の需要が高くなる不動産の種類などは、その時に応じて変化をしています。
そのため、実際にはこれらも視野に入れて値下げなどを行う必要がありますので、この点にはご注意ください。
それでは、まず不動産の市場が動く時期についてご説明致します。
不動産の市場が動く時期
不動産の売り出し価格を値下げする時には、まず不動産の市場が動く時期を把握しておくことが大切です。
やはり、市場が動く時期は、その分、買主の方が多くなる時期であるといえます。
こういった時期は、他の時期と比較をしても、不動産が購入をされやすくなります。
そのため、効果的に値下げを行いたいのであれば、このような時期を意識して、値下げをすることがコツです。
実際に不動産の市場が動く時期についてですが、不動産の市場は「1月~3月」、そして「9月~11月」に活発に動くという傾向があるようです。
まず「1月~3月」の期間についてですが、これは就職や異動、進学などの影響で、新居を探す機会が増えるためです。
やはり、この時期に新しい不動産を探す方が多くなりますので、この時期は他の期間よりも不動産の市場が活発に動きます。
次に「9月~11月」の期間についてですが、これは夏の暑さの影響で下見希望者の方が減り、秋には涼しくなり下見希望者が一気に増えるためです。
秋になりますと、どんどんと涼しくなっていきますので、その影響で「9月~11月」は不動産の市場が動くようになります。
また、「9月~11月」の期間につきましては、新築マンションの売り出しも多くなりますので、こちらも関係をしております。
これらの期間が、不動産の市場が活発に動くとされている時期です。
ただし、これらはあくまで傾向であり、実際には不動産会社の方が忙しい時期にも相違があります。
不動産の市場は「12月」にはあまり活発に動かないといわれることがありますが、実際にはその時期に忙しい不動産会社も存在をします。
また、不動産会社によっては「12月~3月」までが最も忙しいというところもありますので、上記の期間は一般的に活発に動くといわれている時期となります。
そのため、値下げをする時には、まずその時の状況を見て判断をすることも大切です。
より正確な情報を得るためには、仲介などを依頼する不動産会社の方に相談をするほうが確実かもしれません。
以上が、不動産の市場が動く時期についてとなります。
このように、一定の期間であれば、買主の方が増えるという傾向があります。
各不動産会社によって忙しい時期は異なりますが、一般的には「1月~3月」、「9月~11月」が忙しいようです。
これらの時期は、不動産市場が活発になっており、より買主の方を探しやすくなります。
そのため、これらの時期に値下げをするのは確かに効果的なのですが、ここで必ず値下げが必要となる訳ではありません。
これらは、あくまで不動産の市場が活発に動く時期です。
やはり、売り出して間もない不動産は、まだ市場に浸透をしていないことが多いです。
その不動産の価格をこれらの時期だからといって、早いうちから値下げをしてしまいますと、結果的に損になる場合があります。
そのため、値下げをする時には、売り出してから値下げをするまでの期間についても慎重に考えなくてはいけません。
やはり、値下げをするのは一定期間様子を伺ってからが望ましいので、次はこの値下げまでに要する期間についてご説明致します。
値下げまでに要する期間
不動産には、活発に市場が動く時期がありますが、いかなる場合もこの時期に値下げをしたほうがいいという訳ではありません。
どうしても、早く売却をしたい時には焦って値下げを考えてしまいがちですが、実際に変更をする前に一度冷静になることが大切です。
一般的な不動産の売却にかかる平均期間は「3ヶ月程度」となっており、まだ売り出してからこの期間以内の不動産は、あまり値下げを行うことは望ましくありません。
どうして、売却にかかる平均期間が3ヶ月なのかといいますと、不動産の情報が市場に浸透をするのに時間がかかるためです。
やはり、不動産は不動産会社に依頼をして、すぐに情報が市場に浸透をする訳ではありません。
当然ですが、不動産の情報が浸透をしていないのであれば、売却をすることは困難です。
不動産会社に売却活動を一任しているのであれば、まず数週間から1ヶ月程度は内覧の申し込みなどがない状態が続くのが一般的です。
それなのに、買主の方からの反響がないからといって値下げをしてしまっては、意味なく値下げをしたことになります。
その影響により、不動産は3ヶ月以内に値下げをしては、損をする可能性が高くなります。
そのため、値下げをするのであれば、3ヶ月程度は様子を見ることが望ましいです。
また、媒介契約の契約期間も一般的には3ヶ月ですので、契約を更新する時に併せて値下げをするという方も多いようです。
ただし、値下げまでに要する期間につきましても、必ずそうしなければいけないというものではありません。
実際に、1年経っても値下げをしないものもあれば、売り出してから1ヶ月程度で値下げをするものもあります。
やはり、それぞれの不動産や売却時期などで状況が異なりますので、3ヶ月というのは目安と考えておいてください。
以上が、値下げまでに要する期間についてとなります。
このように、値下げをする時には、不動産の市場が活発化する時期だけではなく、売り出してからの期間も意識をする必要があります。
そのため、売り出してまだ間もない不動産であれば、もう少し値下げは待ったほうがいいかもしれません。
確実に待ったほうがいいとは言い切れませんが、特にご自身で行っている戦略などがなければ、この期間で値下げをすることを視野に入れてみてください。
それでは、次はこれらのことを踏まえまして、実際に値下げをするタイミングについてご説明致します。
値下げをするタイミング
不動産の売り出し価格を値下げする場合は、値下げをするタイミングが重要となります。
やはり、値下げを行ってもタイミングが悪ければ、効果が十分に発揮をされません。
最悪の場合は、結局不動産が売れ残ってしまい、再値下げをしなくてはいけないこともあります。
そういった事態を避けるためにも、値下げをする際には、慎重にタイミングを見定めることが大切です。
それでは、実際に値下げをするタイミングについてご説明致します。
値下げを行うタイミングにつきましては、まず下記の点を意識します。
不動産市場が動く時期 |
1月~3月
(最も活発化) 9月~11月
|
---|---|
不動産市場が動かない時期 | 上記以外の時期 (特に12月) |
値下げを考える期間の目安 | 売り出してから3ヶ月程度 |
値下げをする前に意識をする点は、これらの点です。
例えば、上記のことから、「12月」にはあまり不動産の市場は活発に動きません。
そのため、この時期に値下げをしても、十分な効果は現れ辛いです。
反対に、「1月~3月」は、最も不動産の市場が活発化する時期です。
そのため、この時期に値下げを行えば、効果が現れやすいです。
これらを踏まえますと、12月には現在の価格を維持しておき、1月になった時に値下げをする(売り出してから3ヶ月経っていない不動産は除く)というのが、買主の方の興味を引くにはいいタイミングとなります。
「9月~11月」につきましても同様のことがいえ、この時は特にマンションの需要が高まります。
その影響により、マンションを売りたい場合には、特に「9月~11月」を狙って値下げをすると効果が現れやすいです。
ただし、この時期には新築マンションが多く売り出されますので、万が一中古マンションを売り出す場合には、それなりに工夫をする必要があります。
このように、これらの情報をもとに、効果的な値下げのタイミングを見定めることが重要です。
なお、何度も申し上げておりますが、値下げに必ず正しいといえるタイミングは存在をしません。
上記も、あくまで値下げをするのに適しているタイミングの一説にすぎませんので、より効果を意識するのであれば、ご自身の不動産の状態などをよく把握して決定をしてください。
やはり、実際に値下げをしてしまいますと、値上げをすることは困難となってしまうことがあります。
そうならないためにも、値下げをする時には慎重行動し、後に後悔がないように計画を立てる必要があります。
以上が、値下げをするタイミングについてとなります。
現在、値下げを考えていらっしゃる方や、これから不動産の売却を行いたいと考えていらっしゃる方は、参考にしてください。
これで、効果的な値下げ時期とタイミングについての項目は全て終了です。
これまでの項目では、値下げをする時期とタイミングについてご説明致しましたが、値下げをする時にはまだ意識が必要となる重要な点が存在をします。
それが、実際に値下げを行う価格についてです。
値下げをする際には、時期やタイミングだけではなく、値下げをする価格を考えなければいけません。
そのため、今度はこの効果的な値下げ価格についてご説明致します。
値下げをする際には、効果的な値下げの時期とタイミングと併せて、こちらもご確認ください。
効果的な値下げ価格
確かに、値下げをする際には、時期やタイミングも重要ではあるのですが、値下げ価格が不適正では全くその効果はありません。
多くの場合、買主の方は相場や類似不動産の情報を集めながら、実際に購入をする不動産を探します。
そのため、値下げをする際には、できる限り不動産に不相応な価格を設定しないようにしなければいけません。
やはり、不動産の売り出し価格が不適正であれば、いくら値下げをしても効果はありません。
値下げをする価格について主に重要となるのは、「効果的な売り出し価格の下げ幅」、「少額でも効果が現れる値下げ方法」、「値下げ時に価格を端数にする理由」について知ることです。
これらを意識して値下げ価格を決定すれば、効果が現れやすくなります。
最後には、これらのことを踏まえまして、「効果的な値下げ価格の例」もご紹介致しますので、参考にしてください。
それでは、まず効果的な売り出し価格の下げ方についてご説明致します。
効果的な売り出し価格の下げ幅
不動産の売り出し価格は、売買契約の成立率に非常に関わりがあります。
そのため、一定の期間不動産が売却をできず、殆ど内覧などの申し込みもないのであれば、その不動産は値下げを行ったほうがいいかもしれません。
この時、ただ単に値下げをするのではなく、幾つかのポイントを押さえてそれに沿って価格を決定することで、より値下げの効果を引き出すことができます。
やはり、せっかく値下げをするのであれば、より効果が高まるように工夫をすることが大切です。
それでは、実際に意識が必要となる点についてご説明致します。
実際に意識が必要となる点ですが、まず意識をしなくてはいけないのは、売り出し価格の下げ幅についてです。
この売り出し価格の下げ幅によって、買主の方が受ける印象は大きく異なります。
そのため、できる限りは買主の方にインパクトを与えるような変更をすることが重要となります。
より買主の方にインパクトを与えるためには、ある程度大きく売り出し価格を値下げすることが効果的です。
どうしても、不動産というのは高額なものですので、少額を値下げしたところで、あまり買主の方へインパクトを与えることはできません。
例えば、「3,300万円」の不動産が「30万円」値下げをしたとしても、大きな値下げがあったとは思えません。
そのため、買主の方にインパクトを与えるためには、「10%単位」で値下げをすることが望ましいです。
このように、ある程度は思い切って値下げをしなければ、買主の方に注目をしてもらうことは難しいです。
もちろん、売主の方からすればあまり値下げはしたくないかもしれませんが、不動産は年数が経つにつれて価値も落ちていきます。
やはり、価値が落ちてしまいますと、その不動産は安い価格でないと売れ辛くなります。
そのため、値下げをして売却を行うほうが、結果的に損が少ない場合もあります。
特に、売れる気配のない不動産は、そのまま売却を続けても時間だけが過ぎてしまいます。
こういった不動産は、早いうちに値下げを行って、様子を見ることが大切です。
以上が、効果的な売り出し価格の下げ幅についてとなります。
このように、値下げはただ価格を下げればいいというものではありません。
なお、上記では少額の値下げは効果が薄いと記載しておりますが、場合によっては、少額でも効果が現れることがあります。
もちろん、これは全ての売り出し価格に適用をされるものではありませんが、一定の価格の不動産であれば、それなりの効果を見込むことができます。
そのため、次は少額でも効果が現れる値下げ方法についてご説明致します。
少額でも効果が現れる値下げ方法
多くの場合、値下げをする時には、ある程度価格を下げないと効果が薄くなることが多いです。
特に、不動産という高額なものの場合は、思い切った値下げを行わなければ、効果は現れ辛くなります。
ただし、一定の価格の不動産であれば、少額を値下げしても効果が見込める場合があります。
例えば、「3,030万円」で売り出している不動産は、あと少し値下げをすれば「2000万円台」になります。
このような不動産は、少額を値下げするだけでも、買主の方がお得だと感じやすいとされております。
下記に、ただ単に少額を値下げした価格と、それから「40万円」値下げをした価格を記載しておりますので、比較をしてみてください。
元の価格 | 単に少額を値下げした価格 | 「40万円」値下げした価格 |
---|---|---|
1,030万円 | 1,000万円 | 990万円 |
2,030万円 | 2,000万円 | 1,990万円 |
3,030万円 | 3,000万円 | 2,990万円 |
このように、少額の値下げをしても、頭の数字が変わるだけで、買主の方にインパクトを与えることができます。
また、このような価格の少額の値下げの効果は、これだけではありません。
現在は、インターネットが普及をしており、不動産を探す際にこのインターネットを活用する買主の方も増えております。
その際には、多くの条件で絞り込んで不動産を探すことができるのですが、その中に希望の価格を設定して検索をできるものがあります。
この時、例えば「3,030万円」の不動産は、「3,000万円~」の価格帯で検索をした方にしか情報は出てきません。
これを「2,990万円」に値下げしますと、「2000万円~」の価格帯で検索をした方にも情報が出てきます。
そのため、「40万円」の値下げであっても、より多くの方に情報を提供できるようになります。
やはり、不動産を売却する際には、より多くの方に不動産を宣伝することが重要です。
不動産売却において「40万円」の値下げは、決してインパクトのあるものではありませんが、このように「3,030万円」というような価格を設定しているものには、少額でも効果が現れやすいです。
もちろん、元からかなり高額な売り出し価格を設定している場合には、少額では全く効果は見込めませんので、この点にはご注意ください。
以上が、少額でも効果が現れる値下げ方法についてとなります。
これで、値下げをする金額の目安は大方知ることができますが、価格を設定する上では、まだ意識が必要な点があります。
実は、不動産の値下げ価格は切りのいい数字にするよりも、わざと端数にするほうがお得だと感じやすいです。
これは、スーパーなどの価格設定でも使われている手法で、より値下げの効果を高めてくれます。
こちらも、ご存知であるほうが多くの場面で活用をできますので、次は値下げ時に価格を端数にする理由についてご説明致します。
値下げ時に価格を端数にする理由
よく、スーパーなどに行くと、商品の価格が端数となっている経験がないでしょうか?
なぜ、スーパーなどは商品に切りのいい価格を設定しないことが多いのかといいますと、実はこれに重要な意味があるからです。
多くの場合、人は切りのいい価格よりも、端数がある価格のほうが安いと感じやすく、中でも特に「8」と「9」の数字は、その効果が高いとされております。
こういった理由があるため、スーパーなどの商品の価格は、端数で設定をされることが多いのです。
実は、この手法は不動産売却をする時にもよく使われます。
不動産の場合では、「10万円台」が端数になるように設定をされることが多いです。
そのため、値下げをする際には、できる限り価格が端数になるように設定をすることで、より買主の方にインパクトを与えることができます。
例えば、下記の価格では、どちらのほうが安いと感じますでしょうか?
元の価格 | 切りのいい価格 | 端数のある価格 |
---|---|---|
1,000万円 | 900万円 | 880万円 |
890万円 | ||
2,000万円 | 1,800万円 | 1,780万円 |
1,790万円 | ||
3,000万円 | 2,700万円 | 2,680万円 |
2,690万円 |
もちろん、例外はありますが、このような場合では、多くの方が端数のある価格のほうを安いと感じるそうです。
このように、切りのいい価格と端数のある価格は、「10万円~20万円」しか差がありませんが、端数のほうがそれ以上にお得であると感じるという効果があります。
やはり、せっかく値下げをするのであれば、より効果的に買主の方にインパクトを与えることが重要となります。
そのため、価格の切りが悪くなっても、上記のように端数を意識するほうが効果は高まります。
これは、殆どの値下げの場面で活用ができますので、価格を変更する際には是非この点を意識してみてください。
もちろん、必ずこうでないといけない訳ではありませんので、事情がある場合などはお好きな価格を設定することが可能です。
また、こちらも最初に設定をしている価格があまりにも高額である場合は、いくら端数を設定しても効果は見込めません。
そのため、端数を設定して効果が現れるのは、適正な価格の範囲であることが条件ですので、この点にはご注意ください。
以上が、値下げ時に価格を端数にする理由についてとなります。
このように、値下げをする時には、ただ単に価格を変更するのではなく、こういった効果も意識をすることで、買主の方によりインパクトを与えることができます。
やはり、多くの方が活用をする手法ですので、値下げ時には積極的にこちらもご活用ください。
これらが、実際に値下げの価格を決定する時に意識をする必要がある点となりますので、次はこれらを踏まえまして、効果的な値下げ価格の例についてご説明致します。
効果的な値下げ価格の例
値下げをする際には、ちょっとしたことを意識することで、より効果的な価格を設定することができます。
これまでのことを踏まえますと、値下げをする際に意識が必要な点は、下記の3点となります。
- 価格の値下げ幅は思い切った幅にする
- 値下げをする時には、実際に下げる値下げ幅を意識することが大切です。
- やはり、不動産は高額な価格が設定をされておりますので、少額の値下げでは効果が現れ辛いです。
- そのため、値下げをする際には、「10%単位」で値下げすることを意識する必要があります。
- 少額値下げの場合は頭の数字を変えるように調整する
- 少額の値下げをする時には、実際に下げた後の売り出し価格を意識することが大切です。
- やはり、少額の値下げでは効果が現れ辛いですが、頭の数字が変われば、値下げの効果が高まります。
- そのため、少額の値下げをする際には、頭の数字が変わるように価格を変更する必要があります。
- 値下げをした後の価格は端数になるようにする
- 値下げをする時には、切りのいい売り出し価格にならないように、調整をすることが大切です。
- やはり、人間は切りのいい価格よりも端数のある価格のほうが安いと感じやすいため、より値下げの効果が高まります。
- そのため、値下げをする際には、値下げ後の「10万円台」の価格が「8」や「9」になるように価格を変更する必要があります。
これらを意識することで、より効果的に価格を設定することができます。
どれも、特には難しいものではありませんので、すぐに実践をすることができるものばかりです。
上記のように、ちょっとした工夫をするだけでも、買主の方に与える印象は随分と違ってきます。
それでは、これらのことを踏まえまして、実際に効果的な値下げ例をご紹介致します。
まずは、思い切った値下げをする場合の例をご紹介致します。
元の価格 | 端数にした価格 |
---|---|
1,300万円 | 1,180万円 |
1,190万円 | |
2,300万円 | 2,080万円 |
2,090万円 | |
3,300万円 | 2,980万円 |
2,990万円 |
思い切った値下げをする場合の値下げ例は、このようになります。
上記では、元の価格から10%を値下げした価格を基準に設定をしておりますが、どうでしょうか?
このような形で値下げを行えば、より買主の方にインパクトを与えることができるとされておりますので、価格が決め辛い時などにはこちらをご活用ください。
それでは、次は少額の値下げをする場合の例をご紹介致します。
元の価格 | 頭の数字が異なる価格 |
---|---|
1,020万円 | 980万円 |
990万円 | |
2,060万円 | 1,980万円 |
1,990万円 | |
3,130万円 | 2,980万円 |
2,990万円 |
少額の値下げをする場合の値下げ例は、このようになります。
こちらは、少額の値下げではありますが、頭の数字が変わり、「10万円台」に端数を設定するだけで、随分とお得に感じられるのではないでしょうか?
やはり、少額の値下げであっても、このように価格を設定すれば、お得感がずっと高まります。
もちろん、これらはあくまでも1つの例ではありますが、上記のように設定をすれば、より値下げの効果が現れやすいです。
そのため、値下げの価格の設定で悩んでいる方は、このような設定方法を試してみてください。
以上が、効果的な値下げ価格の例についてとなります。
これで、効果的な値下げ価格についての項目は全て終了です。
これらを意識することでより効果が高まりますが、値下げをする時にはまだ他にも注意が必要となる点が存在をします。
上記のように、実践的な内容ではなくなりますが、こちらもできる限りは意識をしておくほうが無難かもしれません。
注意が必要となる点を意識していなければ、最悪の場合、上記のことを実践しても効果が薄くなる可能性もありますので、今度は不動産の値下げをする時の注意点についてご説明致します。
もちろん、ご自身で戦略を練って行っている場合などは例外ですので、そういった時にはこちらは適用をされません。
不動産の値下げをする時の注意点
不動産の売り出し価格を値下げする際には、これまでの方法を実践するだけでも効果があります。
しかし、値下げをする際には、まだ意識が必要となる点が存在をします。
こちらは、主に値下げ時の注意点という位置づけとなり、これまでの内容とは少し異なります。
それでは、実際に意識が必要となる注意点についてご説明致します。
まず、意識が必要な点は、頻繁に値下げを行わないことです。
頻繁に値下げを行わないこと
不動産の売り出し価格を値下げしますと、不動産がより売却をされやすくなります。
そのため、頻繁に価格を変動させて、買主の方の注目を集めようとお考えになる方もいらっしゃいます。
確かに、売り出し価格を値下げすること自体は、買主の方の注目を集めることができます。
ただし、この効果は頻繁に値下げをしたからといって、その度に得られるものではありません。
むしろ、頻繁に値下げを行うのは、逆効果となる可能性も高いです。
なぜ、頻繁に値下げをするのが逆効果なのかといいますと、主な理由は2つあります。
まず、1つ目の理由ですが、頻繁に値下げをしますと、不動産が市場に浸透をする前に値下げを行う可能性が高まるためです。
やはり、市場に浸透をしていないのに値下げを行いますと、買主の方に効果的に不動産を宣伝しているとはいえません。
そのため、一度値下げをした場合は、ある程度の期間が経ってから価格を変更するほうが望ましいです。
最低でも、値下げをしてから2週間程度は価格をそのままの状態で維持しておくほうがいいようです。
これが、頻繁に値下げを行わないほうがいいといわれている1つ目の理由です。
次に、2つ目の理由ですが、頻繁な値下げは買主の方の決断を鈍らせるためです。
やはり、頻繁に値下げをされている不動産は、一体どこまで価格が変動するのか想像ができません。
そのため、もう少し待っていればもっと安くなる、と思われやすくなり、買主の方がすぐに購入をしたいとは思い辛くなります。
これでは、値下げをしたことが完全に逆効果となりますので、ある程度値下げをする場合は、一気に価格を変更するほうが望ましいです。
これが、頻繁に値下げを行わないほうがいいといわれている2つ目の理由です。
もちろん、戦略的に頻繁に値下げをする場合などは例外となりますが、そうでない方は頻繁に値下げをすることは避けたほうが無難です。
このように、頻繁に値下げを行わないことが値下げの効果を高める秘訣となります。
やはり、価格は一気に下げたほうが、買主の方へ大きなインパクトも与えられます。
頻繁に値下げをすることが完全に悪いこととは言い切れませんが、できるならば大きく価格を変動させる時には、一気に行ったほうが効果的です。
以上が、1つ目の注意点となります。
次に、意識が必要な点は、値下げをする際にはあまりに価格を下げすぎないことです。
あまりに価格を下げすぎないこと
不動産の売り出し価格を値下げする際には、ある程度思い切って価格を下げる必要があります。
それによって、買主の方にインパクトを与えることができ、更に購入意欲も刺激をすることができるのですが、これは適度な値下げを行った場合です。
やはり、人間は極端に価格が安くなった物に対しては、不信感などを抱きやすくなる傾向があります。
実際に、問題がある物は安く取り引きをされることが多いです。
この影響により、極端に安くなった物は、何かしら問題があると思われやすいのです。
そのため、不動産も適度に安くするのであれば問題はないのですが、極端に安くなればこの影響を受けやすくなります。
こういった影響を受けてしまえば、値下げをしたことが逆効果となり、反対に買主の方を遠ざけてしまいます。
そうならないためにも、不動産が売れないからといって、焦って極端に安い価格を設定しないように注意が必要です。
まず、値下げをする時には、ご自身の不動産を改めて確認し、その価値に見合った価格を再設定することが、値下げの効果を高める秘訣です。
それなりの不動産は、査定価格や相場を意識しておけば、その価格よりも極端な値下げを行う必要はありません。
万が一、査定価格や相場よりも低めの価格を設定しているのに売れない場合は、売れない原因は他の点にあるかもしれません。
そういった時には、売り出し価格を変更する前に、他の原因を探してみてください。
極端な値下げが必要となるのは、査定価格や相場よりもかなり高額な価格を設定していらっしゃる場合や、不動産に大きな問題が発覚をした場合などです。
これらの場合は、極端な値下げをするしか解決策がありません。
やはり、多くの方は不相応な程に極端に高額な不動産や問題を抱えている不動産は、それなりに安くならないと購入をしたいとは思いません。
そのため、こういった不動産であれば、むしろ極端に値下げをしなければなりませんので、通常の不動産以外は極端な値下げが解決策となります。
以上が、2つ目の理由となります。
これらを意識しておくことで、値下げをした時の効果が発揮をされやすくなります。
やはり、せっかく値下げをするのであれば、より効果が現れるように工夫をすることが大切です。
これらは、必ず効果が現れることを保証するものではありませんが、実践をすることで随分と効果に影響が現れることもあります。
現在、値下げのことでお悩みの方は、是非これらを参考にしてください。